死ぬまでに絶対に読むべき!おすすめのミステリー・推理小説30選【面白い本を見つけて読書をさらに楽しく】

目次

わかりやすくて面白い、それが「推理・ミステリー小説」

世の中には様々なジャンルの小説があります。

恋愛小説・純文学・私小説・伝記小説にファンタジーからSF、はたまたライトノベルまで、形式や文体、内容や出版の形態まで入れると、数限りなくあります。

その中で、最も多くの人に読まれているジャンルが、「推理・ミステリー小説」というジャンルです。

もちろん、事件が起こって解決に導く内容なら何でも「推理・ミステリー小説」に含まれますから、範囲が広いというのもありますが、それを言ったら恋愛小説の範囲は莫大ですよね。

なのに、一番読まれているのはこのジャンル。

理由は簡単、このジャンルの小説は「わかりやすくて面白い」からです。

なんとなくぼわっと終わったりしない。

小説を読んでいて何となく「うーん」という気分になる時がありますよね。

これは本当にハッピーエンドと言っていいのだろうかと、小一時間頭を悩ませた経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

もちろん、それは小説のみならず、物語エンターテインメントの醍醐味ではありますが、不得意な人も多いはずです。

そこ行くと、「推理・ミステリー小説」というのは、もう「スッキリ」「ハッキリ」「クッキリ」かたが付きます。

精神的な面や心理的な面で、もやーっとすることはあっても、少なくとも事件解決に関しては明瞭にかたがつくのです。

そこに超常の力やファンタジー要素は極力登場しません。

論理と科学でスッキリ解決をつけるのが、このジャンルのお約束だからです。

このスッキリ明瞭に解決するという特徴は、実は「ノックスの十戒」「ヴァン・ダインの二十則」「チャンドラーの九命題」といった過去の大物が作り上げたルールがあるくらいです。

読者を裏切らないジャンル

つまり、この「推理・ミステリー小説」のジャンルは、読者を裏切らないという明確な決まりがあるのです。

決してインチキはせず、また、ありえない設定を用いたりはしない。

(現在はよく使われていますが、双子のトリックというのも元々は邪道だったくらいです)

そんな、ある意味で騎士道精神にすら通じるまっすぐな思想をもって、読者に挑戦してくる小説。

あなたの目の前で繰り広げられる、目くるめく「推理・ミステリー小説」の世界。

今回はそんな世界へご案内しましょう。

1|まずはこれを読まないと始まらない。「モルグ街の殺人」:エドガー・アラン・ポー(角川文庫)

アメリカ生まれの作家、エドガー・アラン・ポーによって記された、この「モルグ街の殺人」

実はこれこそが、世界最初の推理小説とされているものです。

ですのでやはり最初におすすめしたいのはこの作品という事になるでしょう。

この作品が世に出たのは1841年の事、なんと今から170年近く前の話になっています。

読んでみて驚かされるのは、その内容と手口の斬新さが今なお使われている物であるという事。

これから推理小説を読んでいくうえで、その原点がどうであったのか、ぜひ読んでみることをお勧めします。

2|そうなると次はこれでしょう。「江戸川乱歩傑作選」:江戸川乱歩(新潮文庫)

世界最初の推理小説が、エドガー・アラン・ポーのモルグ街の殺人ならば、日本発の推理小説は江戸川乱歩の「二銭銅貨」であるとされています。

ちなみに江戸川乱歩というペンネームは、ご承知の通りエドガー・アラン・ポーのもじりです。

その「二銭銅貨」が収録されているのが、この傑作選です。

収録されているのは、「二銭銅貨」「D坂の殺人事件」「人間椅子」など、乱歩を代表する作品ばかり。

その内容は、どれも、初期の推理小説において一つのスタイルとして常識だった、どこは怪しくそして淫靡なもの。

背中を冷たい手でなぞられるような、ホラーのにも通じるような「ぞっ」とする展開は、間違いなく心を揺さぶります。

3|乱歩と言えばこちらも。「怪人二十面相」:江戸川乱歩(ポプラ文庫クラッシック)

おなじみ、少年探偵団シリーズです。

昭和の推理小説ファンは、この江戸川乱歩の少年探偵団シリーズか名探偵ホームズのどちらかで、その推理小説の世界に引き込まれたと言って過言ではありません。

登場人靴はおなじみ明智小五郎(某有名漫画にも、同じような名前の探偵が出てきますがこちらは本当の名探偵です)と小林少年率いる少年探偵団。

そして宿敵が、本書のタイトルにもなっている「怪人二十面相」です。

内容は、もともと少年向けの小説として書荒れた児童文学ですので、トリックの内容もストーリーも子供が読んでもわかりやすいものとなっています。

しかしそこは江戸川乱歩ですから、大人が読んでも間違いなく面白い。

推理小説の歴史を知る上でも、必読のシリーズです。

4|シリーズ作として大人気!「すべてがFになる」:森博嗣(講談社文庫)

大人気シリーズ「S&Mシリーズ」の第一作。

推理小説ファンのみならず、このシリーズの熱狂的なファンであっても、この一作目こそ最高傑作だというほどの作品。

それが、本書「すべてがFになる」です。

登場人物は、大学教授の「犀川創平」と「西之園萌絵」(つまりこの二人がSM

この作品単体で見れば、綿密なトリックと、大どんでん返しのラストというしっかりとしたつくりの読み応えのある推理小説ですが、シリーズで見ると、やはり魅力はこの二人。

読み進めていくたびに、この二人に対する何とも言えない愛着がわいてきて、夢中になること間違いなしです。

ぜひとも、この一冊で止まらず、シリーズを読んでいただきたいなと思いますね。

5|救いのない展開に震える。「慟哭」:貫井徳郎(創元推理文庫)

連続する幼女誘拐事件を軸に、捜査一課長の佐伯が泥沼のような事件の内容に巻き込まれていくお話。

そこに、宗教という一つのファクトが加わることによって、話は残酷にも悲しい物へと一気に突き進んでいきます。

ちなみにトリック自体は、残念ながら平凡。

推理小説をよく読んで、こういった形式になれている方であれば、推理のトリック自体はそうそう難しいものではなく、結構あっさりとネタが割れてしまう程度のものです。

しかし、物語の重厚さと、その卓越した心理描写が、トリックとは関係のない面白さを持っている小説です。

ただの謎解きだけでは物足りない人、もしくは推理小説ではない小説になじみのある人でもしっかりと楽しめる。

結末は、好き嫌いが分れると思いますが、価値のある一冊です。

6|なんでもこなせる万能作家の捕り物帳。「ぼんくら」:宮部みゆき(講談社文庫)

平成にあって推理小説を紹介するにあたって避けて通れない人物、それが宮部みゆきです。

本格犯罪もの推理小説はもちろん、ファンタジーから超能力物、怪談話から犬視点の物などなんでも書ける才能には本当に驚かされます。

そんな広大な宮部ワールドの中でも、一定のファンを抱えているのが、時代小説ジャンル。

そのなかでも、特にご紹介したいのが、この「ぼんくら」です。

もちろん、推理小説の体裁をとっている作品ですよ。(時代小説の場合特に捕り物系という言い方をしたりしますが)

時代小説に限らず、宮部作品の特徴は、人情というものをその中心に据えているところ。

この作品でも、目くるめく事件の中に息づく人情の暖かさに、涙すること間違いなしです。

7|館殺人の出発点。「十角館の殺人」:綾辻行人(講談社文庫)

推理小説界において、90年代に現れた「新本格ミステリ」という運動の中心人物であった綾辻行人の処女作が本書。

こののち、現段階で9作にわたって続く「館シリーズ」の記念すべき第一作です。

ミステリ史上最大の結末という触れ込み通り、その驚愕のラストももちろんのこと、そこに至る道のりもまた、読ませるミステリにふさわしい内容です。

彼の作品に共通する、真相を知る驚きという名の快感は、最初に読んだ一回きりしか味わえないものですので、未読の方が羨ましい。

純粋に推理小説という点では、そのトリック他が若干薄く感じるものではありますが、作者の筆力がそう感じさせないあたり、上質な小説としても価値があります。

衝撃のラストはたった1行。楽しみにしていてください。

8|現代推理小説の一つの頂点。「魍魎の匣」:京極夏彦(講談社ノベルズ)

「姑獲鳥の夏」で幕開けた、百鬼夜行シリーズの第2弾にして最高傑作の呼び声高いのが本書。

第49回日本推理作家協会賞を受賞し、名実ともに、日本を代表する推理小説家「京極夏彦」の名を世に知らしめた傑作です。

その影響は大きく、映画・漫画・アニメと日本における主要なメディア全てで公開された大人気作でもあります。

舞台は、戦後間もない昭和27年の東京。

そこで起こった、中央線の人身事故という平凡な事件を皮切りに、おなじみ作家関口巽が美しくも恐ろしい事件に巻き込まれていくというストーリーになっています。

その内容は、まさに京極堂というべき完成度の高さ。

もちろんシリーズ1作目「姑獲鳥の夏」を読んでおくことは、絶対なんですけどね。

9|賛否別れる問題作。「葉桜の季節に君を想うということ」:歌野晶午(文春文庫)

第57回推理作家協会賞・第4回本格ミステリ大賞をW受賞した本作。

そういう意味では、もう間違いなく名作と良いっていいようなものですが、この作品に限ってはなかなかそうはいきません。

物語は「なんでもやってやろう屋」を自称する私立探偵成瀬が、とある霊感商法の調査を依頼雨されたところから始まる、探偵モノ。

恋愛要素もふんだんにあって、推理小説初心者でも楽しめる内容になっています。

では何が、賛否別れる要因となっているのか、それはきっとリアリティー。

人によっては「あまりにご都合主義すぎてついていけない」とまで言われる展開にあるのでしょう。

しかしそれは、物語として、魅力ある展開であることの証でもあります。

ラストの形にも賛否が分かれる本作、良作か駄作か、皆さんで確かめてみるといいのではないでしょうか。

10|その存在がミステリー。「イニシエーションラブ」乾くるみ(文春文庫)

ただただ推理小説だけが好きな人にはその9割9分が苦行。

しかし、最後の最後のたったの2行で、全てが一変するという、この本自体がミステリーな作品が本書。

と、言うのも、この小説、そのほとんどがバブル期の日本を舞台とした恋愛小説だからです。

推理・ミステリー小説の傑作だと聞いてこの本を読んでみたのに……。なんて推理小説ファンには、本当に苦行というしかありません。

しかし、その恋愛小説だというこの本の存在自体が、実はミステリー。

その真相を知れば……推理小説ファンも納得です。

胸を張って、「推理・ミステリー小説だった」と言える作品です。

それも、たった2行でつづられる真相あるがゆえに。

多くは語りません。ぜひ、最後の2行まで、しっかりと読んでみてください。

11|THE・ハードボイルド「新宿鮫」:大沢在昌(光文社文庫)

新宿歌舞伎町で夜な夜な活躍する、エリートコースを外れたキャリア刑事鮫島、通称「新宿鮫」

と、主人公の紹介をするだけで、もうむせかえるようなハードボイルド臭が立ち込めてくるのが、本作です。

舞台は90年代の新宿なのですが、もうその文章の持つ雰囲気と、意図的なのか出てくる登場人物のキャラクターが70年代の日本の様で、面白いですね。

探偵物語や西部警察や太陽にほえろみたいな、黄金期のハードボイルドに憧れた小説といった感じです。

とにかく「男臭いカッコよさを煎じて煮詰めたらこうなる」といった描写にあふれていて、こういう格好の良さが好きな人には、お薦め以外の何物でもありません。

なんせタイトル「新宿鮫」ですから。

タイトルに惹かれた人がそのままどんぴしゃりの読者層で間違いないですね(サメ映画ファンはのぞく)

12:ある意味トラベルミステリー!「インフェルノ」:ダン・ブラウン(角川文庫)、

トム・ハンクス主演で映画化もされた、世界的な話題作が本書。

イタリアはフィレンツェを舞台に、記憶を失った教授がダンテの新曲にかくされた大いなる謎を解く。

と、舞台設定もその主要テーマも、あまりに大風呂敷過ぎてめまいがしてきそうな作品ですが、広げた大風呂敷をきちんとしまうことのできている、良作です。

また、こういう記憶喪失物には欠かせないお約束的展開が、しっかりとお約束として担保されているあたりも、よく出来ているな、と感心させられます。

作中で、様々な出来事に対して膨大な知識を得ることが出来ますので、単に知識欲旺盛な方にもおすすめ。

舞台であるフィレンツェの街並みや雰囲気の描写もよく、旅した気分にもなれるお得な作品です。

13|後味の悪さで特筆すべき問題作。「ひまわりの咲かない夏」:道尾秀介(新潮文庫)

良作と言われる小説には二つの種類があって、それは、皆から評価される分かりやすい作品と、一部の人にはもう我慢ならないほど嫌われる作品に別れます。

そして、この作品は、そのうち後者に属します。

理由は、怒りが沸き起こってきそうなほどの後味の悪さ。

とにかくびっくりするくらい後味の悪い展開と、後味の悪い結末です。

しかし、それはこの作品が、それほど人間の心に衝撃を与えることが出来る、力強い作品であることの証。

と、ある理由で「本格推理小説」とは言えませんが、その破壊力というべき内容を、堪能してみるのもいいと思います。

14|隅から隅まで推理小説。「双頭の悪魔」:有栖川有栖(創元推理文庫)

ちょっと変わり種の小説を紹介してきましたので、ここでもう本当にしっかりと隅から隅まで純血の推理小説をご紹介します。

それが、日本推理小説界の大家と言っていい有栖川有栖の「双頭の悪魔」

その内容は、もはや古典作品と言ってもいいほどに、推理小説かくあるべしを体現した、推理小説マニアを指の先までしびれるほどに満足させる純血種。

もちろん推理小説初心者にも、しっかりとその魅力を感じさせる傑作です。

上質な推理小説にとって不可欠な心理描写や登場人物の怪しくも魅力ある雰囲気も抜群で、推理小説とはどんなものですか?の問いの答えにしたくなります。

15|謎解きこそがその命!「占星術殺人事件」:島田荘司:(講談社文庫)

推理小説やミステリ小説と呼ばれるものの中には、なぞ解きや推理という側面よりも、人物描写や心理面を重視するものが多くあります。

そして、最近はその傾向が強くなってきているようにも感じます。

しかし、やはり推理小説と名乗る以上、その面白さの中心は推理やなぞ解きにあってほしいですよね。

そんな、推理好きの人間の想いをしっかりと受けとめ、そしてそのうえで完膚なきまでに叩きのめしてしまうのが、本作です。

推理マニアにおいては知らない人間のいない「名探偵・御手洗潔」が生まれた作品でもあり、ミステリーブームの先駆けとなった本作は、まさに推理の傑作。

そのトリックの巧妙さと、なぞ解きの面白さは、格別です。

余談ですが「殺人事件」ってタイトルの推理小説って、それっぽくて好きです。

16|騙されるという快楽。「ハサミ男」殊能将之(講談社文庫)

どんでん返しや驚くべき結末、という触れ込みの小説で一番有名な小説が本作。

と、言う性質上、あまり詳しい説明はできないのですが「この本は読者を騙しにかかっているぞ」とわかったうえで読んでいても、結局騙される。

そして、驚愕の事実を知って騙された自分が全然嫌ではない。

むしろ快感ですらある。

そんな、どんでん返しを身上とするタイプの小説のお手本というべき傑作となっています。

いわゆるこういう小説を叙述トリックというのですが、もう本当に騙されているのがどこからなのかどれなのかが全く分かりません。

糸口すらつかめません。

というような話を続けていると、うっかりと何か書いてしまいそうなのでこの辺で。

17|内容と本の薄さは比例しない。「ロートレック荘事件」:筒井康隆(新潮文庫)

たった200ページしかない、短い短い推理小説に込められた、トリックの壮大さ。

さすがはSF小説界の大御所である、筒井康隆の描いた小説だと思える、もはや奇想天外という言葉が似合う作品が本書。

で、この作品の説明なのですが、それは……。

不可能です、どうやったってこの小説のレビューや解説なんて出来っこありません。

もちろん壮大にネタバレしていいというのであれば原稿用紙何十枚でも書けますが、ネタバレ禁止であることが前提なら、ハイ、書けません。

ただ一言で言うならば、これは「推理小説を書こうと思ってたんだけどSF小説家の本性が出ちゃった」作品です。

読んでくださいとしか、言えないなぁ。

18|日本文学史上最高のベストセラー作家の傑作。「ひまつぶしの殺人」:赤川次郎(光文社文庫)

著作の累計発行部数、2015年時点でなんと3億3000万部。

まさに日本小説界の巨星にして、他の追随を許さない大ベストセラー作家、赤川次郎。

その赤川次郎は、もちろん推理小説家で「三姉妹探偵シリーズ」「三毛猫ホームズシリーズ」などのシリーズものから「セーラー服と機関銃」の様なものまで、代表作はこれと言えないものすごさ。

そんな、赤川次郎作品の中で今回おすすめしたいのが本書「暇つぶしの殺人」です。

本書は、赤川作品の真骨頂である、設定の妙と、そのユーモアにあふれる書き味が存分に味わえる作品です。

変な話「そりゃ売れるよな」と全力で納得できる魅力にあふれています。

推理のみならず小説初心者にもお勧めの一冊です。

19|名作中の名作。「そして誰もいなくなった」:アガサ・クリスティー(ハヤカワ・ミステリー)

まず、最初に気をつけていただきたいのは、お薦めなのは「清水俊二訳」の本作です。

一般に旧訳版と言われているものですが、お買い求めの際にはぜひ気をつけてください。ハッキリ言って新訳版とは格が違います。

と、前おいて、本作の紹介なのですが、紹介いらずの名作というのが一番の紹介でしょう。

いま現在世界に存在する推理小説家の中で、この作品もしくはアガサ・クリスティーの影響を少しも受けていない人はいません。

断言できます、なぜなら「アガサ・クリスティーの影響を受けていない人間を推理小説家と認めない」からです。

推理・ミステリー小説がこの世に生まれて170年たった今でも、これこそが最高傑作だとして譲らない人がいるほどの大傑作。

読まない理由は、ありません。

20|ユーモアたっぷりの会話劇。「謎解きはディナーの後で」:東川篤哉(小学館文庫)

推理小説のすそ野の広さを感じさせる、異色作。

お話し的には、残念ながら推理小説ファンやミステリーマニアを納得させるような「謎解き」は出てきません。

そういう意味では、あまりお勧めではないのです。

しかし、会話劇としてみるなら、もしくはライトノベル的なライトな読み口に期待して読むならよく出来た作品だと言えるでしょう。

つまり、これが推理小説のいいところです。

数多くの推理小説の中には、このような「読書ライト層」にも受け入れられる本があるということ。

ライトノベルが好きな方には、お薦めです。

21|日本で一番有名な推理小説。「金田一耕助ファイル1 八つ墓村」:横溝正史(角川文庫)

推理小説やミステリー小説に全く興味がなくても、だれもが聞いたことのある探偵金田一耕助のシリーズ1作目。

そして、金田一耕助シリーズに全く興味がなくても、湖から突き出した脚や白い顔のスケキヨ(これは誤解なんですけどね)頭にろうそくを刺した殺人鬼など、やたらと誤解されたり、どこかで見たことがある作品。

抜群の知名度を誇るのが、この「八つ墓村」です。(ちなみにスケキヨと逆さの脚は「犬神家の一族」です)

こう言ってしまっては元も子もないですが、知名度があるということは、面白いということ。

実在の事件をもとにして描かれた横溝正史の怪しい世界をぜひ堪能してみてください。

22:物語りとしての完成度。「アヒルと鴨のコインロッカー」:伊坂幸太郎(創元推理文庫)

推理小説やミステリー小説における文学賞と言えば推理作家協会賞だとかミステリ大賞だとか様々ありますが、この本が受賞したのは吉川英治文学新人賞。

推理小説やミステリー小説の賞ではないですから、いかにこの本が物語りとして質が高いかを物語っています。

タイトルを見れば、この作者がどれほど言葉のバランス感覚に優れているかは説明不要ですが、ページの中の文章も雰囲気の良い読み口で好感が持てます。

いわゆるリーダビリティー(読みやすさ)に優れているので、本当にすらすらと読める作品です。

23|ラストまで決してギブアップしてはいけない。「生ける屍の死」:山口雅也(創元推理文庫)

推理小説やミステリー小説にはよくあるのですが、最後のどんでん返し的ラストを際立たせるためにそこまでをできるだけ単調に描こうとする作品があります。

そして、この作品が、まさにそう言った感じの出来になっています。

文章自体の語り口は重厚で、本格推理小説らしさを醸し出していますが、とにかく単調です。

しかも作者の死生観やらが長々と語られたりもして、本当に読みのに忍耐が必要です。

しかし、それだけに、たどり着いた先にある驚きが、鮮烈で刺激的に感じられます。

理由は言えませんが、少し推理小説のセオリーを無視している感はありますが、お薦めの一冊です。

24|嫌いな食品が増えます。「禁断のパンダ」:拓未司(宝島社)

例によって詳しくは書けませんが、フランス料理のとある品が食べられなくなるかもしれません。

お気を付けください。

この作者、辻調理師専門学校を卒業ののち、様々な料理店(主にフレンチ)を渡り歩いたのち作家になったという異色の経歴の持ち主。

ですので料理の描写は本当にすごい、それが本当にすごいだけに、話の核心に関しては本当に気持ちが悪い。

一言で言うなら「文章で吐ける」レベルです。

しかしながら、テーマとしてはとても興味深いテーマを扱った作品ですので、怖いもの見たさで、読んでみるといいかもしれないですね。

25|長い長いお話なのに終わってほしくないほどの魅力。「ソロモンの偽証(全3部・6巻)」:宮部みゆき(新潮社)

もし、いま生きている作家の中で、最高の推理小説家を選べと言われれば、個人的には宮部みゆきさんと答えます。

「06」で紹介した「ぼんくら」に続き二作目のご紹介ですが、それこそ宮部みゆきベスト10を、この30選にそのまま入れてしまいたいくらいの気分です。

彼女の推理物の小説に特徴的なのは、その膨大な話の長さ。

最近の作品のほとんどは少なくて上下巻というのが主で、この作品に至っては3部6巻というボリューム。

それでも全く退屈させない、最初から最後までぐいぐいと話に引き込んでいく能力はさすがというほかありません。

彼女の作品の良いところは、推理小説家にありがちな、どことなくひねくれた価値観と歓声が感じられないこと。

親近感を感じる、ミステリー。ぜひ体感してください。

27|主人公がかっこいい。それだけ、だがそれがいい。「心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている」:神永学(角川文庫)

タイトル通り、主人公の探偵八雲は心霊術を使います。

もうその段階で、推理小説としてどうなんだろう?と疑問を感じる人は多いと思います。

事件のトリックにしろその解決にしろ、霊の力を借り始めたらそれはもう推理として成立しないのでは……?とお感じになられるはずです。

が、この作品に限ってはそんなことどうでもいいのです。

とにかく主人公がかっこいい。

その格好の良さだけで、じゅうぶん一冊読んでしまえますし、間違いなくシリーズ読破したくなります。

それだけですが、作品の魅力としてこれほど強いものもありません。

28|読んでも全く分からない、史上に燦然と輝く異色作。「ドグラ・マグラ」:夢野久作(角川文庫)

推理小説、中でも探偵モノと言われる小説の中で、歴史上ここまでの問題作はきっとなかったであろう作品が、本作。

多くの推理小説ファンのみならず、小説ファン、文学者、はたまた普段は小説なんか読まない理系の人にまで熱狂的なファンがいる異色作です。

はっきり言って、意味の分からないあやふやでぼやーっとしていておどろおどろしい作品です。

食べ物で言うなら「くさや」とか「鮒ずし」のような異臭を放つ珍味系。とにかく一般受けなんかするはずもありません。

それでも、名作、間違いなく文学史上に残る大傑作。

表紙絵の恥ずかしさに打ち勝ってレジに持っていくだけの価値が間違いなくある作品です。

(現在精神状態に難のある方には、結構真面目にお勧めできません、ご注意ください)

29|人気作家の真骨頂!「流星の絆」:東野圭吾(講談社文庫)

上手な小説家がその才能をいかんなく発揮して文章を書くと、読者から「深みがない」と言われることがあります。

小説家の技術の一つとして、読み手に親切な読みやすい文章を書くというものがる以上、それがいかんなく発揮されてしまうとすらすらと読めてしまうからです。

それがヘビーな小説中毒者には、物足りなく感じてしまうわけです。

そういう点で、この作品は物足りないという評価の多い作品ではあります。

しかしながら、万人受けする人気作家である東野圭吾の作文力の真骨頂は、この深みがないと言われるこの作品にこそあると思っています。

すらすら読めます、ぜひ読んでみてください。

30|最後に何を紹介するかは最初から決まっていた。「シャーロック・ホームズの事件簿」:コナン・ドイル(新潮文庫)

もう、この30選の最後を飾る作品は、これ。というかこのシリーズしかありません。

そうです、世界でもっとも有名で、もっとも愛され、もっとも信奉されている名探偵「シャーロック・ホームズ」シリーズです。

ある意味、世界で一番有名な名探偵というよりも、彼こそが、もしくは彼だけが名探偵という冠詞をつけてもいい人物と言っていいかもしれません。

そう言われたら、どの名探偵も認めざるを得ないでしょうから。

細かい説明は不要です、今の推理小説の原点を作り上げた作品であり、いまだにスタンダードであり、頂点であるシリーズ。

人類必読の書。と言っても過言ではありません。

 

いかがでしたか、「死ぬまでに絶対に読むべき!おすすめのミステリー・推理小説30選」

楽しんでいただけたでしょうか。

推理小説は、様々なジャンルの中でも読みやすさでは頭一つ抜きんでたジャンルです。

読書という習慣に目覚めたい貴方にも、お薦めですよ。

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