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日本には数々の名作小説があります。そんな有名な名作小説ですが、結構読んでいない作品もたくさんありますよね。
というわけで今回は、言われてみればタイトルは知っているけどあまり読まれていない、もしくは作者は有名なのになぜか読んでいる人の少ない、そんな日本の有名作品を集めてみました。ぜひ参考にしてくださいね。
それでは「一度は読んでおきたい!日本のオススメ有名小説10選【日本の偉人が書いた名作小説を読もう】」をお楽しみください。
1|『ノルウェイの森』村上春樹(講談社文庫)
毎年のようにノーベル賞候補に挙がり、あるいみ世界一有名なノーベル賞候補者となった村上春樹。その村上春樹の代表作といえば、近年では「騎士団長殺し」や「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」や「1Q84」などが有名ですが、やはりハルキストのバイブル的作品は本作。独特の心理描写と詩的な言いまわしにあふれた本作こそ、村上春樹の最高傑作と押す人の多い名著です。
2|『春の海』三島由紀夫(新潮文庫)
作者名は有名なのに、なぜか本を読んだことの少ない人といえば、この三島由紀夫。その過激な思想と自衛隊に乱入して割腹自殺を図るというエキセントリックな生き方から科書に採用されないとが、その大きな原因といわれます。しかし、その作品は、やはり、日本文学史上に大いなる足跡を残している名作ぞろい。そんな三島文学の最高傑作と呼ばれるのが、この春の雪なのです。
3|『斜陽』太宰治(新潮文庫)
太宰を読まない青春はむなしい。とまでいわれる太宰治の最高傑作のひとつ。しかしながら「走れメロス」や「人間失格」と比べるといまいち知名度のない作品でもあります。ところが本作は、太宰治に青春の貴重な時間をささげたそのファンたちにとっては、むしろ人間失格や走れメロスを超える人気を誇る、太宰文学の一つの到達点でもあるのです。
4|『三四郎』夏目漱石(新潮文庫)
日本一の文豪夏目漱石の作品でありながら、井町読まれていないのがこの三四郎。しかし、これが別につまらないのではなく、他に名作があるからという理由なのだからある意味不遇の傑作です。文豪の名作というと、なんとなくとっつきにくい話のように思われますが、本作は田舎から上京してきた青年の青春物語なので、結構読みやすいのも魅力です。
5|『万延元年のフットボール』大江健三郎(講談社文芸文庫)
日本が世界に誇るノーベル賞作家、大江健三郎。そんな大江健三郎の本を読んだことがありますか?というか、彼の作品のタイトルを知っていますか?と言われて、答えに窮する人は多いのではないでしょうか?そんな方は、取りあえずこれを読んでおきましょう。
6|『孤島の鬼』江戸川乱歩(春陽堂)
この人もまた作家の知名度と作品の知名度がアンバランスな人のひとり。そして、この人の作品にはまると、もうそれしか読めないというまでに、熱狂的なファンを生んでしまう独特な世界観を持つ作家です。その中でもおすすめなのが、この、孤島の鬼。まさに乱歩文学の最高傑作です。
7|『アメリカひじき・火垂るの墓』野坂昭如(新潮文庫)
こちらは派生作品の知名度と、原作の知名度に大きな差がある作品ですね。
いうまでもなく、高畑功監督で映画化されたスタジオジブリ作品の原作小説で、作品自体も間違いなく昭和の文学史に残る傑作です。
アニメファンもそうでない人も、アニメとは一風変わった野坂昭如の独特の文体でつづられる節子の姿を、堪能してみてください。
8|『にごりえ・たけくらべ』樋口一葉(新潮文庫)
この作品に関しては、タイトルも作者も有名なのに読んだことのある人が少ないという作品。さすがに文体や時代背景は、古臭く少し読みづらいところもありますが、そこに描かれているものは、時代性を問わない女の情念や恋のお話。作品の読み口になれてしまえば、間違いなく女心をきゅんとさせるお話です。
9|『みだれ髪』与謝野晶子(新潮文庫)
間違いなくこれは小説ではないのですが、ぜひ読んでおきたいのが、歌集みだれ髪。「やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君」など、いまの人が読んでも、そのなんとも色っぽく艶に満ちた恋の歌は、熱を持った女心を感じます。ちょっと背伸びして大人の恋愛を見てみたい人も、これならば、大ぴらに読める。そんな風に少年時代に思っていた作品です。
10|『雪国』川端康成(角川文庫)
言わずと知れたノーベル文学賞受賞者の、日本一有名な書き出しの作品。なのに、最後までしっかり読んだ人があまりに少なくて、「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」という冒頭の一文を知っている人の何割が読んでいるのか、と考えると悲しくなる名作です。ぜひ読んでみてください。そこには、文体だけで読ませることのできる川端康成の異能ぶりがいかんなく発揮されているのです。
名作の名作たるゆえん
「一度は読んでおきたい!日本のオススメ有名小説10選」いかがでしたか?楽しんでいただけましたでしょうか?
数々の名作に彩られている日本の文学史、その彩の一つ一つは、本当に素晴らしいものばかりです。ぜひ手にとって、その彩を感じてみてくださいね。
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