死ぬまでに絶対に読むべき!面白いファンタジー小説10選【予測のできない展開にワクワクする!】

平成がミステリー小説の時代だとすればもしかしたら令和はファンタジー小説の時代かもしれません。
ライトノベルでのファンタジー小説の隆盛をきっかけに、そうでない小説でもファンタジー小説が注目され始めていて、書店でもかなり売れ筋のコーナーに置いてあることが増えてきましたからね。
そこでここでは、そんなミステリー小説をご紹介いたします。
しかも、死ぬまでに絶対に読むべき名作ですが、意外と知られていないものに焦点を当ててご紹介していきたいと思います。

1|世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド(著者:村上春樹/新潮文庫)


まさかの村上春樹がファンタジーを?と思われた方もいるのではないでしょうか。
確かに一般的には村上春樹とファンタジーの組み合わせはかなり意外に感じますが、これはハルキストの中ではかなり評価の高い作品であり間違いなく面白い名作でもあります。
なかには村上春樹の代表作だという人もいるほどです。
そして、村上春樹という作家の頭の中に展開する物語の創作空間の凄さ、その想像力と発想力の多彩さに目を疑うほどの衝撃をうけることでしょう。
まさに、その内容は時代を超えてまったく色あせない世界観なのです。
まるでつい最近書かれた作品のように、無機質な世界の終わりの世界と古き良きアメリカにありそうなハードボイルドの世界が複雑に交差して展開していくストーリーは絶品の構成。
しかもその世界観をまさに村上春樹といいたくなるような繊細でセンス溢れる文章で綴っていくのですから、これほどきらびやかな小説はあまりお目にかかれません。
ぜひ読んでみて、その贅沢な空間に酔いしれてみてください。

2|ブレイブ・ストーリー(著者:宮部みゆき/角川文庫)


期待のミステリー作家であり、また若手時代小説家でもある宮部みゆき。
そんな宮部みゆきの数ある顔の中でもミステリーに次ぐほどの評価を得ているのがファンタジー作家としての一面であることは間違いありません。
そんなファンタジー小説家宮部みゆきの代表作といえば、間違いなくこれ。
宮部みゆき自信がファンタジー小説やゲームRPGの大ファンであるためにその世界観の作り込みはかなりの完成度で、とにかくファンタジー好きでもしっかりと楽しめる世界。
さらにそこにミステリー作家宮部みゆきの巧妙なストーリー展開が絡むのですからもう最初から最後までハラハラ・ドキドキで手に汗握ること間違いなし。
特に宮部みゆきは本職であるミステリーの世界においてもただの謎解きでは終わらない人間模様を描き出すことに優れた作家ですから、それはファンタジーでも同じ。
ただ冒険し戦うだけのファンなタジーではなく、また、ゴールすることが目的のストーリーでもない。
ファンタジー世界の非現実的な物語を小さな少年の現実社会での大きな問題に落とし込んで納得させるその展開に、心を揺さぶられます。

3|はてしない物語(著者:ミヒャエル・エンデ/岩波文庫)


世界のファンタジー小説の中でも、その評価の高さで10指に入る名作。
しかし、映画化されたのがもう随分前であるせいか同じく世界三大ファンタジーと称される指輪物語やナルニア国物語、ゲド戦記に比べると知名度が低いのがもったいない作品です。
ある一定以上の世代の人にとって見れば、ネバーエンディングストーリーという映画の原作として有名な作品ではあるんですけどね。
そんな、今では他の有名作に比べて知名度の薄くなってしまった作品ではありますが、多くのファンタジー作家にとってその作品に多大なる影響を受けたと公言してはばからないほどの名作。
世界観の壮大さキャラクターの多彩さ、そしてファンタジー小説にとって無くてはならないハラハラ・ドキドキの冒険と夢を与えてくれるストーリーの素晴らしさ。
きっと、これを読んだ多くの人たちがあのファルコンの背中にノリたいと何度も夢を見たことでしょう。
そんな、もはやファンタジーの歴史に欠かせない作品と言っていいほどの名作中の名作ですから、皆さんにもぜひ読んでいただきたい作品です。

4|隣のずこずこ(著者:柿村将彦/新潮文庫)


日本ファンタジーノベル大賞2017年受賞作品。
ここ数年だ発表されたライトノベルではないファンタジー作品としては、まさに頭一つ突き抜けていると言っていいくらいかなりの傑作です。
しかし、あんまり話題になっていないんですよね。本当にもったいないです。
物語の内容としては、かなり特徴的で個性的な展開をする内容ですので、一回読んだだけではちょっと不快感を感じる人もいるかも知れません。
しかし、何回も読んでいるうちにその世界観の残酷なまでにリアリスティックな描写が癖になり気がつくとその世界に没入してしまっている自分を感じることができる、そんな作品です。
とにかく、ここまで個性的なファンタジーはあまりなくその不思議間は他では味わえないたぐいのもの。
エルフやドワークが出てくるハイファンタジーや、SF感のある現代風味のファンタジーなどをたくさん読んで読み尽くしている人ほど楽しめる作品なのではないかなと思います。
ただ、タイトルがもったいない。
あんまり話題にならないのはこのタイトルのとっつきにくさがあるのではないか?そう思えてしまうほどに読めば間違いなく傑作な作品です。

5|後宮に星は宿る(著者:篠原悠希/角川文庫)


ファンタジー小説にほしい要素の中に、不思議さと共に怪しさというのもありますよね。
そんな怪しさを存分に感じることができるうえに、女性には特におすすめの美少年が女装して後宮に紛れ込むというシチュエーション完璧な小説です。
そしてこのシチュエーション、そうライトノベル巻ありますよね。
個人的にはライトノベルが一般小説に比べて質が悪いとは思いませんが、ライトノベルを卒業して一般小説を読もうというと気にはかなりおすすめの作品。
しかも、知識と知恵で襲いかかる難関を切り開いていくあたりもまさにライトノベル風で、かつ、ライトノベルにある万能感は感じさせない物語となっています。
ただ、このシチュエーションで恋愛要素がないんですよね。
このあたりのことをどう評価するのか。
ファンタジー作品として最高のシチュエーションで展開されているので必要ないと考えるのかそれともいわゆる据え膳の状態で恋愛しないのはもったいないととるのか。
そのあたりも楽しめる要素ですね。

6|ライラの冒険シリーズ(著者:フィリップ・ブルマン/新潮文庫)


これもまた世界的に有名な作品ですが、日本ではいまいち知名度のない作品。
その理由としては、やはりその基本的な存在が児童文学であるということが大きいのだとは思いますが、とうぜんですが大人でもしっかりと楽しめる作品。
それこそ生粋のファンタジーファンであっても間違いなくあん属できる重厚感たっぷりのファンタジー小説です。
そして、ある異見これこそがファンタジー小説と呼べるものとも言えます。
というのも、指輪物語がいわゆるハイファンタジーの元祖ですがその体裁は戦記物です。同じ様にハリーポッターは魔法系のファンタジーですが同時に学園小説の趣もあります。
しかし、この作品はまさに世界観の幻想的な趣で読ませるファンタジーの概念そのものの作り。
ファンタジー小説がSFの一分野であった時代から、テンプレートのファンタジーが席巻する過程において純然たる生粋のファンタジー作品としてでてきたこの作品を読めば、きっとファンタジーとは何かを知ることができるでしょう。
そして、そのまさに幻想の世界に酔いしれること請け合いです。

7|The Book(著者:乙一/集英社文庫)


ある意味ファンタジー小説として紹介するのは反則かもしれませんが。
この物語は、あの大ヒット漫画である「ジョジョの奇妙な冒険」のサイドストーリーをベストセラー作家である乙一さんが小説化したという豪華コラボレーション作品。
こう書いてしまうと、何だファンブックかと思う方もいると思います。
もちろんその趣は強いですし、もともとそういう性質の本として企画されたことは間違いないのですが、そこはさすがベストセラー作家。
当然、ジョジョを知らない人が読んでもある程度楽しめます。
天才荒木飛呂彦が作り出したジョジョの世界の奇妙な世界観はそのままに、ストーリーとしてもしっかりとした趣と面白さのある仕上がりになっているのです。
言うまでもないことですが、とうぜんジョジョの奇妙な冒険を読んだことがある人はより楽しめます。
特に第4分を読んでいれば存分に楽しめますし、ある異見これを読んでからジョジョの奇妙な冒険の第4部を読めば更に楽しめるという作品でもあります。
漫画のスピンオフという先入観を捨ててぜひ読んでください。
そのクオリティーの高さに驚愕すること間違いなしです。

8|デルフィニア戦記(著者:茅田砂胡/中公文庫)


○○戦記といってファンタジー作品だと、ロードス島やアルスラーンを思い出す人は多いと思います。
しかし、戦記物のファンタジーの中でこのデルフィニア戦記もまた絶対に読んでほしい戦記物ファンタジーとして評価の高い作品であることを知っている人は少ないですよね。
理由はいろいろですが、先に上げた戦記物に比べると若干ノリがライトなんですよね。
ですからある意味ライトノベル感がかなり漂う作品になっているのが特徴で、でてくるキャラクターもどことなくアニメチックな感じがして馴染みやすいものとなっています。
なにせ、主人公がばかみたいに強いんですよね。
ただライトノベルの主人公にみられるぶっちぎりの強さと言うよりは、敵がなんとか知恵を絞って対抗していけるレベルの強さ(それでも相当強いんですけどね)ですから変なガッカリ感はありません。
ただピンチにもならないんですけどね。
そういう意味ではかなりノンストレスな作品ですし、ピンチにもならない戦いの連続にしてはかなり興奮する展開が多くハラハラ・ドキドキさせてくれる作品です。
海外から日本にはいてきたファンタジ-が独自進化してライトノベルになる前夜。そんな趣の作品ですね。

9|エラゴン(著者:クリストファー・パオリーニ/静山社)


こちらの海外では大ヒットしているファンタジー小説。
ファンタジーの世界では、まさに特別な動物として書かれることの多いドラゴンを主題としたお話でこのエラゴンから始まるドラゴンライダーシリーズとして大人気のシリーズになっています。
ただどうしても海外のファンタジーって児童書の趣きがあるんですね。
そのあたりが日本ではあまり受け入れられないのですが、そういう意味ではハリーポッターも指輪物語も児童書の趣きのあるものですから同じといえば同じです。
そして、もちろん当然ながら大人が読んでもしっかり面白いんですよね。
ですから、ひとつの読み方としては子供と一緒に読むというのいいかもしれませんし、特に小学校高学年くらいの男の子にはたまらないお話になっています。
内容としては、ドラゴンとそれにのる少年が繰り広げる直球の冒険譚。
そして、こういったはなしには欠かせない魅力的な悪役もきちんと登場して、個人的にはハリーポッターよりもしっかりと楽しめる作品に仕上がっています。
児童書と思わずに、ぜひ読んでほしい作品です。

10|化物語(著者:西尾維新/講談社BOX)


え?化物語ってラノべじゃないの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、この化物語シリーズを含めて、一般的には西尾維新作品はラノベに含まれないということになっています。
この作品に関してはファンタジー小説ファンよりも熱狂的な西尾維新ファンでなければアニメファンのほうがよく知っているのではないでしょうか。
それくらい大ヒットしたアニメの原作本となっています。
西尾維新の作品はとにかく西尾文体と呼ばれる特徴的な言い回しが印象的なのですが、その中でもその特徴がマイルドな部類なのではじめてのひとでもあん足んして読めます。
そして、もう本当にこのひとにしかかけないだろうという世界観は不思議を体現するファンタジーの真骨頂とも言えるとにかく倒錯した奇妙な世界になっています。
少なくとも、時代位を彩った作品であることは間違いありません。
ぜひ読んでおくべきだと思いますよ。

ファンタジーの時代を前に。

冒頭にも書きましたが、きっと令和はファンタジーの次第になることでしょう。
そんなファンタジー小説が隆盛を極めるだろう時代を前に、ぜひ、ここにあるファンタジー小説を読んでおくことをおすすめします。
どれも名作なのに、いまいちフィーチャーされていない作品ですので読み残している人も多いはず。
これを機に抑えておいても損はありませんよ。

この記事が気に入ったらシェアしよう!