東野圭吾|おすすめの小説本ランキング【作家名から作品を探す】

ミステリー作家として確固たる地位を気付いている東野圭吾。
1958年大阪に生まれ、1981年に大阪府立大学電気工学科を卒業後、株式会社日本電装(現デンソー)に入社後作家デビューという、珍しい理系の作家さんでもあります。
1984年第30回乱歩賞でに二次選考落ちを経て、翌年「放課後」で同賞を受賞しデビューを果たします。
その後数々の賞に落選を経験し、また増刷のかからない作品を多く残すなど大いなる苦労の末、今の人気作家としての地位を築いた苦労人の作家。
そんな東野圭吾さんのオススメ作品をランキング形式でお届けしますね。

作品ランキング1位|ナミヤ雑貨店の奇蹟(角川文庫)

東野圭吾ファンでない人にとってはいまいちピンとこないタイトルですが、これがおすすめの第1位。
まずその特徴の第一は、ミステリー作家の傑作ミステリー小説でありながら誰も死なないというのがその大きな特徴です。
ミステリー嫌いの人の中には、必ず出てくる凄惨な事件や暗い雰囲気が嫌いな人も多いはず。
しかしこの物語は、凄惨な事件を解決するカタルシスやなぞ解きにその面白さの主体があるのではなく、お話の面白さ一本でしっかりと面白いのです。

作品ランキング2位|容疑者Xの献身(文春文庫)

福山雅治主演のドラマ『ガリレオ』でおなじみのシリーズ、同名タイトルで映画化もされた人気作です。
賞ロしても直木賞を受賞した、いわば名実ともに東野圭吾作品の代表格と言える作品ですが、その地位にふさわし本格的に面白いミステリーとなっています。
とくに、科学を信奉する人間がかかわる謎解きモノというのは、時に「人間」に対して冷酷になりがちですが、この作品は違う、言うまでもない傑作です。

作品ランキング3位|白夜行(文春文庫)

東野作品は映像化に向く、そんな評価を定着させた白夜行。
まさにここからドラマの原作としての東野圭吾の評価がぐんと上がるきっかけとなった作品ですが、もちろん原作である小説の面白さがそのすべて。
もちろん、物語の結末については書くことはできませんが、全体を貫く切なさと、より客観視された文体が繰り広げる、読者と物語との一体感。
ある意味、東野圭吾の入門書的な位置づけで、読んでみるといいかもしれません。

作品ランキング4位|手紙(文春文庫)

東野圭吾の作品にある、善悪の向こうにある物語の一つとして評価の高い作品。
この作品もまた、その主人公として主軸になって行くのは「加害者家族」であり、その主題は加害者家族の生きる道、であるといえるでしょう。
そんなかなり重めのテーマを、獄中の兄と兄が罪を犯すきっかけを作ってしまった弟との手紙のやり取りで、切々と物語を紡ぎ、その本質に迫っていく。
犯罪を描くミステリー作家としての東野圭吾が投げかける犯罪の一つの姿です。

作品ランキング5位|流星の絆(講談社文庫)

大ヒットドラマの原作として、最も知名度のある作品がこの流星の絆。
きっと、小説は読んだことはなくても二宮和也主演のドラマは見たことがあるという人は多いのではないか、そう思えるほどに話題をさらたドラマでした。
主軸となる三兄弟、犯人と疑われる人物、そして真犯人と、それぞれがほんとうに個性的で、だからこそそこにある物語がリアリティーをもって感じられる。
小説が現実を感じさせるという一つの到達点です。

作品ランキング6位|夢幻花(PHP文芸文庫)

この作品の良さは、何よりもそのじっくりと練られた構成。
作品の終わり方は、しっかりと答えの出るものではなく、ミステリーを謎解きとして楽しみたい方には、いまいち納得できない終わり方かもしれませんが、それでも面白さが減じないのがすごいところ、
ただ、ああ、あれはこの伏線だったか!
こういった感情を楽しいと思える人にはぜひ読んでほしい。

作品ランキング7位|マスカレードホテル(集英社文庫)

この小説は、とにかく盛りだくさんの内容が楽しめる作品。
まずはもちろんミステリーとして、連続殺人事件の解明にホテルマンとしてもぐりこんだ刑事が挑んでいくという正当派の楽しみがあり、そこはもうもちろん満足いく出来。
それと同時に、ホテルマンという職業を楽しめるのも醍醐味の一つ。
そして、軽快なラブコメ要素もあって、本当に盛沢山に楽しめます。

作品ランキング8位|さまよう刃(角川文庫)

かなり読者を選ぶ内容ですが、東野圭吾作品として評価の高い作品。
何がどう読者を選ぶかといえば、とにかくその内容が過酷でであるかと言えば、いい方はよくないですがグロい内容というのがぴったりくる内容になっています。
主軸は、娘を殺された父親の復讐劇。
しかし、やはりこの作品は殺人や犯罪というものの重みをたたきつけるように訴えてくる描写。
まさに心をえぐる作品です。

作品ランキング9位|悪意(講談社文庫)

人間の悪意について掘り下げていく、異色の作品。
人間の悪意とは何なのか、そして、犯罪と悪意の関連性は……と、東野圭吾という作家の作品の中である意味ひとつのジャンルとして存在する「悪」の動機づけに関する物語。
登場人物への共感が、ある時点でガラッと形を変えるときの、快感。
一度読むと、もう一度読み直したくなる。
そんな読書体験が味わえます。

作品ランキング10位|秘密(文春文庫)

先ほど紹介した、悪意と同じくタイトルの意味を最後まで噛みしめることのできる作品。
事故によって妻を失った主人公、しかし、娘の身体には死んだはずの妻の意識が宿っていて、といういわゆる入れ替わりのストーリー。
そして、子供の身体に宿る妻と父親の秘密の生活が始まっていくのです。
しかし、読み進めていくごとに、この物語に貫く秘密の意味がどんどんと変わっていきます。そしてのその秘密がもたらす感情の渦は、切なくも暖かく、悲しくも優しい。

作品ランキング11位|麒麟の翼(講談社文庫)

東野圭吾のシリーズものの中でも、人気の加賀恭一郎シリーズの一つ。
もちろんシリーズ内のどの作品から読んでも、一つの作品としてしっかりでき上っていますので、問題はないのですが、加賀と父親の関係をしっかり見たい場合はこの作品のなりますので、「赤い指」を読んだ後がいいかもしれません。しっかりと第三者的な描写と人間の感情の奥をのぞき込むよう対比が楽しいこの作品はもちろん東野圭吾作品の良さなのかもしれません。

作品ランキング12位|真夏の方程式(文春文庫)

大人気シリーズ「ガリレオ」シリーズの一冊。
もちろんミステリーとしての面白さも、登場人物の人物描写も、それはそれでクオリティーが高いのは言うまでもありません。
しかし、この小説の面白さは、あの湯川先生が子守をするという、ちょっとファン的に心躍ってしまうシチュエーションだと、個人的には思っています。
ここはひとつ、湯川の新たな一面を愛でることを楽しんでいただきたい。

作品ランキング13位|虚ろな十字架(光文社文庫)

東野圭吾の、犯罪を見つめる作品群のうちの一つ。
娘を殺された経験のある父親のもとに、別れた妻も殺されたという知らせが届くことから始まり、殺された元妻の行動を追ううちに謎が生まれて……。
そして、この読後感にある、何やらもやもやした、満たされない不安感のようなものこそ、東野圭吾が伝えたい彼の心にある犯罪という事柄に対する思いなのでしょう。

作品ランキング14位|パラドックス13(講談社文庫)

3月13日13時13分13秒、東京から人が消え、そこに残されたのは13人の男女
境遇も年齢も全く異なるこの13人の男女が、誰もいなくなった東京で生きていくという、言い方は悪いですが使い古された設定の小説。
要はSF色の強い漂流モノのようなもの。
東野圭吾が描く、生々しい空想小説です。

作品ランキング15位|あの頃ぼくらはアホでした(集英社文庫)

東野圭吾の自伝的エッセイ。
エッセイとして高いレベルのあるわけでもなく、また名作でもないのですが、ここまでの作品を全部読んだらきっと読みたくなる、作者の人となりです。

見つめ続ける男、東野圭吾

東野圭吾作品は、基本的に着眼点の妙というのが大きなポイント、
ミステリ作家らしく事件を追うのですが、その事件の一体どこに着眼点を置いて見つめるのか、そここそが東野圭吾作品の醍醐味なのです。
時に被害者、時に加害者、時にその家族、時の犯罪という行為そのもの。
見つめ続ける作家が見つめ続けたそのすべてを、一緒に見つめてみてはどうでしょうか。

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