有川浩|おすすめの小説本ランキング【作家名から作品を探す】

押しも押されもせぬ人気作家 有川浩。
電撃ゲーム小説大賞という、いわゆるライトノベルの賞をとって文庫作家としてデビューの後、その作風が認められてハードカバーが発売されるという、異例のデビューを果たした鬼才です。
読みやすい文章と、区切りのいい連作者の物語。
まさに、ライトノベルの作家としての資質をそのまま一般小説に持ち込んだ、ある意味小説界の革命児とも言える作風にはたくさんのファンが存在します。
小説が好きな人からあまり読まないひとまで、間違いなくおすすめできる作家です。

1|図書館戦争(角川文庫)

ある意味有川浩の名を世に広めた作品。
アニメ化、映画化とメディアミックスも成功して、日本の文壇における人気作家の仲間入りを果たした作品でもあります。
しかも軽妙でライトな作風が存分に味わえる、彼の作品の特徴を知るのに最適な作品。
それこそライトノベルしか読まないような人にとってみれば、これは間違いなくライトノベルと言うにふさわしい内容と作風であり、またはライトノベルを読まない人にはポップな小説として受け入れられるような作風。
その一方で物語を貫く社会風刺もしっかりとしていて、読みやすいだけの作品ではないことも証明しています。

2|植物図鑑(幻冬舎)

どこまでも甘く優しい恋愛、それも有川浩作品の特徴。
しかも、きっとこの世の何処かにかならずいるだろうと思える、リアル感たっぷりの登場仁靴の存在が、その恋愛模様をしっかりと自分のことのように感じさせてくれます。
本作では、そこに「野草」というテーマが入っているのがまた味わい深い。
主人公たちが繰り広げる恋愛模様の中に挿入される、数々の野草料理の描写は、それだけでこころが軽やかになるスパイスを感じます。
心の底から胸がキュンキュンする恋愛模様。
これでもかというくらい、まっすぐに恋愛を感じる作品です。

3|阪急電車(幻冬舎)

気持ちの良い人間模様を書かせたら、本当にすごい作家と思える有川浩。
阪急電車という実在の路線の中で繰り広げられる、事件性のない、ありふれた日常を送る人たちを描写し物語を紡いでいるだけなのに、本当に心温かくなる作品です。
まるで文字の一つ一つに体温があるかのように、そこにあるのは暖かな人間のこころ。
昨今流行りの重苦しいテーマの作品でも、残虐なストーリーでもない、心の底から優しくなれる作品集。
これぞ有川浩といえるその内容は、暖かな涙とともに、読んでいる人の心に優しい癒やしの時間を与えてくれるに違いありません。

4|三匹のおっさん(文春文庫)

ドラマ化された、コメディーシリーズ。
とにかくこころを空っぽにして、ただただエンターテインメントの面白さを心の底から味わえる、そんな痛快娯楽小説という言葉がしっくり来る作品です。
その内容は、つまりは「悪者がギャフンという話」
定年を迎えた幼馴染の元悪ガキたちが繰り広げる冒険譚は、もうそれだけでコメディ要素が濃く、始終ニヤニヤしながら読めるそんな作品です。
意味深でなくとも小説は面白い。
そんな、小説が娯楽であることの原点を感じさせてくれる、とにかく「ただ面白い」小説です。

5|塩の街(角川文庫)

宇宙から飛来した塩の塊。
そのせいで人間が徐々に塩になっていってしまうという、じゃっかんSFホラーの要素がある、有川浩にしては珍しい作品です。
もちろん、うつうつと暗い内容の小説ではありませんが、かなりしっかりと考えさせられる出来になっています。
あの、柔らかで優しい作風の多い有川浩のデビュー作がこれだったのかと思うと、その作家の根の深さに驚きを禁じ得ないですが、しかし、読み数sめレバらしさが溢れてくる作品でもあります。
しかし、本当に彼の描く恋愛は、素敵ですね。
恋とはこうあってほしい、そんな大衆の願いを彼女は上手に表現してくれています。

6|空飛ぶ広報室(幻冬舎文庫)

こちらもドラマ化された、人気作。
有川浩の描く自衛隊小説は、その内容のデティールの細かさと、ミリタリーオタクですら納得させる情報量が魅力なのですが、これもまたその類にもれない作品。
特に、戦闘機好きにはたまらない内容と言えるのではないでしょうか。
そしてやはり、その物語の中にあるのは、基本的に人間の善なる部分にスポットが当てられる人間模様と、恋愛模様の優しいコントラスト。
後半においては東日本大震災についても触れられていて、彼女の人間に対する優しい思いが伝わる素敵なお話です。

7|レインツリーの国(新潮文庫)

恋愛模様のドキドキ感を存分に味わいたいなら、おすすめはこの作品
決してそこに、難しい言い回しや難解な設定を持ち込まず、本当に自然体でさらりとした恋愛模様が、実感を伴ってこころに迫ってくる、かなりキュンとくる小説です。
特にその恋愛の描き方が、恋愛のベタベタした感じを感じさせない爽やかさ。
基本的に恋愛小説は読まないというひとにとっても、読みやすく、そして感情移入しやすい小説になるだろうと思います。
描かれる恋模様の現代社会特有の感覚といい、素敵な作品です。

8|海の底(角川文庫)

自衛隊三部作、今度は海上自衛隊が主な活躍場所の小説。
その内容は、ちょっと古臭ささえ感じるような、いわゆる巨大生物の襲来であり、そんな巨大生物と自衛隊が戦うという、まさに王道中の王道のストーリーです。
とはいえ、最近は王道過ぎて描かれることが少なくなった作品の形で盛りますよね。
そんな、巨大生物対自衛隊の作品を当代随一の有川浩が描くのですから、もうこれは面白くならないわけがないのです。
しかし、本当に何でもかける作者だな、と感心しますね。

9|空の中(角川文庫)

自衛隊三部作の中の、航空自衛隊を題材にした作品。
まさにSF小説の王道を行く作品で現実に空に未確認生物が存在しているという設定は、子供でなくともワクワクしてきますよね。
そしてやはり有川浩らしく、人間関係の描写は優しく丁寧。
こういった小説では、人間関係の描写が荒々しくなりがちなのですが、そうはならないところに、有川作品らしさを感じます。

10|フリーター、家を買う。(幻冬舎)

ドラマで一躍有名になった作品。
自堕落なフリーターの成長の物語なのですが、もちろんそこに暗さはなく、この時代に希望を感じさせてくれる文体と内容はさすがは有川浩。
働くということのほんとうの意味や、家族との絆。
今の時代、こういう題材に真っ向から取り組むのは恥ずかしく、特に作家は避けて通ることが多いのですが、本当に正直に真剣に、素直に立ち向かっています。
今の時代、しっかり読みたい、清々しい作品です。

人間が好きすぎて。

きっと有川浩という作家は人間が好きで好きでたまらないのだと思います。
もしこの作品を書いている人が人間嫌いだったとしたら、なんという天の邪鬼な、という気持ちになるほどに、人間を見つめる目が優しく温かい。
この時代、大切にしたい視点と人間理解の切り口を感じるそんな作品たちです。

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