恋は遠き日の花火ではない。
なんて言葉もありますが、やはり青春時代に感じたあの恋のときめきというのは、段々と薄れていって、最近では恋のときめきってどんなんだっけ?なんてことになっている人も多いのでは?
というわけで今回は、そんな恋のときめきを遠く忘れたあなた必見「死ぬまでに絶対に読むべき!おすすめの青春・恋愛小説21選」をお送りします。
あなたの中に残っているラブの波動で、キュンキュンしちゃいましょう!
1|『君に恋をするなんてありえないはずだった』筏田かつら(宝島社文庫)
地味でさえないメガネ男子と派手系ギャルのすれ違い恋愛ストーリー。
とにかく、今の高校生の恋愛を知ることができる、小説で、すれ違い恋愛という恋愛の王道展開で、ずっとドキドキさせられっぱなしの作品です。
ドキドキしながらキュンキュンしてお読みください。
2|『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』七月隆文(宝島社文庫)
甘く切ないラブストーリーとよく言いますが、この小説は切ない成分が若干多めになっています。
未来がわかるという少女に恋をした少年の胸をかきむしられるような切なくも悲しい、そして一途で純粋な恋心。
最後の衝撃の転嫁を読んだその時、きっともう一度最初から読み返したくなる、そんな作品です。
3|『桜のような僕の恋人』宇山佳佑(集英社文庫)
晴人と美咲、最初はどこにでもいる、普通の恋人同士だった二人。
しかし、美咲は人の何十倍もの速さで老いてしまうという難病を発症し、二人の恋は儚さとともに切なさに包まれていきます。
桜のように美しく咲き誇り、そしてすぐに散る運命を背負った美咲と戸惑う晴人の恋。
泣かずには読めない名作です。
4|『イニシエーション・ラブ』乾くるみ(文春文庫)
この小説に関しては説明はできません。
というのも、説明してしまうとこの小説の良さを半減させてしまうからです、そう、出来ないというよりしたくないんですね。
ただし1回読めば絶対2回目を読みたくなります。
そして3回読んだときに、それはあなたの本棚に一生置いておきたい本になっているはずです。
5|『君の膵臓を食べたい』住野よる(双葉社)
漫画、オーディオブック、映画と数々のメディアミックス。
そして「キミスイ」という呼び名まで誕生するほどに、一大センセーションを巻き起こして大ベストセラー。
はっきり言って説明不要な名作ですが、それでも読んでない人はぜひ読んでほしい。
死に向かう少女路の恋愛、そんなありきたりな物語には収まらない、珠玉のラブストーリーです。
6|『僕は何度でも、きみに初めての恋をする。』沖田円(スターツ出版文庫)
けっこう多くの小説や物語の題材として扱われてきた、記憶が一日しか持たないキャラの恋愛。
しかし、本作は珍しく、主人公が少女セイ、つまり女性で記憶が持たないキャラクターが少年ハナつまり男性という構図になっています。
内容は、とにかくせつない、そして泣ける作品です。
7|『だれかのいとしいひと』角田光代(文春文庫)
今風の恋愛小説とは違う、ちょっと退廃的でおしゃれな雰囲気でつづられる作品。
とにかく不器用で恋愛に特別な趣向を持ったキャラクターが織りなす、短編小説集です。
明るく爽やかな恋愛とは隔絶された、どうしようもなくうまくいかない人たちが必至でつづるラブストーリーの数々です。
8|『100回泣くこと』中村航(小学館文庫)
ひとつの文章がまるで詩編のように美しく、それでいて確実に爪痕を残してくる、そんな名著。
恋愛の一つの形を、時にほほえましく、そして時に切なく描き、一つ一つを解剖するかのようにその心情を切り出してくる文章力はさすがの一言。
止まらない涙とともに、あなたの心臓が恋の痛みを思い出します。
9|『マチネの終わりに』平野啓一郎(毎日新聞出版)
恋愛って、どうするんだったんだろう?そんな悲しい大人の問いに対する答えが、ここにある。
そんな恋愛の心のときめきや恋愛というもののすばらしさを一気に思い出すことのできる、ある意味至高の恋愛小説です。
芥川賞作家である作者の技巧巧みな筆致と、その素晴らしさとともに、珠玉の恋愛に酔いしれてください。
10|『ひらいて』綿矢りさ(新潮文庫)
不器用で乱暴で、そして痛いくらいに純粋な主人公が織りなす恋愛物語。
蹴りたい背中やインストールで、若者のそんな不器用な恋愛を描いてきた綿矢りさらしくその魅力を存分に発揮した良作です。
かつて、あなたにもあった激情を伴う恋の痛みが蘇ります。
11|『ぼくらは夜にしか会わなかった』市川拓司(祥伝社文庫)
ただ彼女に笑ってほしい、その想いでついたった一つのウソ。
そんな設定で始まる表題作のほか、すべてにピュアな恋愛がちりばめられた、何一つ削るもののない珠玉の短編集。
恋のいろいろな一面を知ってしまった大人も、それでも感じる恋というものの純粋な感動がここにあります。
12|『三日間の幸福』三秋縋(メディアワークス文庫)
天使のような少女に恋をしてみたい。そんな男心を存分にくすぐる名著
寿命を売るという現実的にはあり得ない設定の中で、恋というリアルをしっかりと描き出した、その作者の筆力には脱帽です。
期限を切られた人生の中で恋に向き合う主人公の純粋さに、涙します。
13|『ロマンス小説の七日間』三浦しをん(角川文庫)
小説の中でロマンス小説の翻訳をしている主人公のリアルと翻訳する小説の境目が崩壊していく三浦しをんの迷著。
とにかくそのストーリーの発想が面白く、読んでいるうちに不思議ない世界観も感じてしまうお得な一冊になっています。
もちろんその主軸は恋愛。
重たくないライトな読み口です。
14|『よるのふくらみ』窪美澄(新潮社文庫)
女性の本能的な性衝動をリアルに描いた真実の恋愛小説。
恋愛感情と鏡台のようで、また相反するものであるように感じられる性衝動を、しかもあまり描かれなかったリアルな女性のそれを余すところなくしっかりと描き切っています。
しかし、またそれも確かに恋愛の一面なのです。
15|『TUGUMI』吉本ばなな(中央文庫)
いわずと知れた著名な恋愛小説家の著名な一冊。
吉本ばななを一躍人気作家に押し上げたといっても過言ではない本作は、ある意味恋愛小説の一つの到達点です。
少女から大人に変わる、女性の一番不安定でだからこそ美しい一瞬の煌き。
誰にでもあったその輝きが呼び起こされます。
16|『放課後の音符(キイノート)』山田詠美(新潮文庫)
こちらも恋愛小説を書かせたら並ぶものなしな、山田詠美さんの作品。
どこまでもリアルのようで、どこかちょっとリアルではない異空間を作らせたら右に出る者のいない彼女の作品は、あり得ないような恋のシーンに妙な血のぬくもりを感じます。
そして本作は、とにかくきゅんとする甘酸っぱい作品。必読です。
17|『恋する寄生虫』三秋槌(メディアワークス文庫)
二人にとってそれは、本当の恋だったのに。
恋愛を自分の心の動きだと信じる二人に告げられたのは、実は脳内の寄生虫による偽りの恋だった。
そんなSFチックな設定と展開の中に、それでも恋愛を信じようとする二人の姿がせつなく甘くそしてけなげに感動を呼びます。
18|『黄色い目の魚』佐藤多佳子(新潮社文庫)
心の奥にある何とも言えないもどかしい思い、触れられない痒みの様な痛さ。
そんな恋愛の切なくももどかしい、それでいて言い表すことのできない何とも言えない感情を巧みに表現した一冊です。
言い表せない感情が恋愛の正体、そんな気分になります。
19|『サヨナライツカ』辻仁成(幻冬舎文庫)
売れっ子作家辻仁成の代表作で、映画化もされた本著。
恋愛の舞台はバンコク、その非日常的な空間で繰り広げられる非日常的な恋愛模様は、日常生活に退屈している現代人にひとつの癒しをくれます。
人気に裏付けられた、間違いのない一冊です。
20|『阪急電車』有川浩(幻冬舎文庫)
片道たった15分の電車の中で繰り広げられる様々な恋模様。有川浩の小説です。
そんな限定された時間と空間の中で繰り広げられる恋愛のあれこれは、どれも胸がキュンキュンするシチュエーションラブストーリーです。
まるでキュンキュンの詰め合わせのようなお得な一冊になります。
21|『ノルウェイの森』村上春樹(講談社文庫)
説明不要ですね。
最後に、日本の恋愛小説市場の最高傑作を紹介しておきます。
まだ村上春樹の描く小説を読んだことがない人にも自信を持っておすすめできます。
本を捨て恋をしよう
いかがでしたか?紹介した珠玉の恋愛小説を堪能したら、本物の恋をしましょう。
次は、あなたがあなたの心の中に、珠玉の恋愛小説をつづる番なのですから。