【一生に一度は読むべき】絶対に読みたくなる人気の小説・文庫本20選

人生観を変えるためにあれこれ試しているという方も多いでしょうが、人生観を変えるきっかけというのは意外と身近なところに転がっているものです。
そのひとつが読書です。今回は一生に一度は読むべきとも言える人気の小説・文庫本をご紹介していきたいと思います。

1:アガサ・クリスティー「五匹の子豚」

まず挙げられるのがアガサ・クリスティーさんの「五匹の子豚」です。
アガサ・クリスティー作品だと「そして誰もいなくなった」「オリエント急行の殺人」が有名ですが、今回はあえて「五匹の子豚」をピックアップします。
「エルキュール・ポアロ・シリーズ」のひとつなのですが、このシリーズでは珍しくポアロが昔の事件の謎解きをしていきます。
事件の関係者の証言にはそれぞれ微妙に違うところがあり、それがすべてつながって真実が見えてくるのですが、その結末があまりにも切なく、読み終わった後にもやるせない気持ちになります。

2:重松清「ナイフ」

重松清さんもたくさんの作品を世に送り出していますが、その中でもおすすめなのが「ナイフ」です。
いじめがテーマになっていることもあり、「読むのがつらい」とあえて読まない方も多いです。
確かに容赦のないいじめが描かれている作品ではありますが、これ以上の凄惨ないじめが今現実に起こっていることを忘れてはいけません。
つらいことだからこそ、しっかりと目を見開いて向き合うべきなのではないでしょうか?
子どもから大人まで幅広い世代に読んでもらいたい作品です。
ただただつらいだけではなく、その中で誰もが気づきを得られるはずです。

3:ジェイムズ・P・ホーガン「星を継ぐもの」

ジェイムズ・P・ホーガンさんの「星を継ぐもの」は、ハードなSF作品を求めている方に特におすすめです。
SFでありながらミステリー要素もあります。
専門用語というか難しい表現が何度も出てきますが、それがすべて理解できなくともこの作品の面白さはよくわかるかと思います。
今の「当たり前」「常識」によって、人類がどれだけのことを見落としてきたのかに改めて気づかされます。
また、それぞれの登場人物の個性がしっかりとしていて、ちょっとした掛け合いにもセンスが感じられます。

4:ヘミングウェイ「老人と海」

ヘミングウェイさんの「老人と海」も古い作品ながら、今でも人気がある1冊です。
巨大な魚と年老いた漁夫の死闘を描いたシンプルな物語なのですが、この作品から人生を学んだという方は多いようです。
ちなみに、他の翻訳作品にも言えることですが、翻訳作品は誰が翻訳するのかによって読みやすさも印象も変わってきます。
「老人と海」もいろいろな方が翻訳をされていますので、読み比べてみるのも面白いかと思います。

5:グレッグ・イーガン「しあわせの理由」

グレッグ・イーガンさんの「しあわせの理由」はいわゆるハードSFのジャンルになります。
ただ、短編集となっていますので、ハードSFを読み慣れていないという方でも安心して手に取ることができるかと思います。
グレッグ・イーガンさんを含めてSF作品の作家というのは、実は未来が見えているのではないかと思ってしまいます。
身近なテーマではあるものの、壮大な世界観が広がっているので人によっては入り込むまでに少し時間がかかってしまうかもしれません。
ただ、入り込んでしまうときっと他の作品もどんどん読みたくなっていくはずです。

6:サン=テグジュペリ「星の王子さま」

サン=テグジュペリさんの「星の王子さま」もとても有名な作品です。
子どもの頃に読んだときにはイマイチわからなかったものの、大人になって改めて読んでみるとその意味がわかったという方も多いようです。
「本当に大切なものは目に見えない」とよく言われていますが、まさにそれに気づかせてくれるのが「星の王子さま」という作品だと思います。
一生に一度と言わず、人生の節目節目に何度でも繰り返し読んでいきたい1冊です。

7:雫井脩介「火の粉」

雫井脩介さんの「火の粉」はいわゆる心理サスペンスのジャンルになるかと思います。
登場人物の心理描写、特に女性の心理描写が素晴らしく、だからこそより物語の中に入り込むことができます。
何気ない日常がじわじわと蝕まれていくのは本当に恐ろしく、結局のところ、一番怖いのは人間なのだということを痛感させられます。
実際にこういう狂気を秘めた人間は存在します。
このご時世だからこそ、本当に気をつけないといけないなと思います。

8:黒柳徹子「窓ぎわのトットちゃん」

黒柳徹子さんの自伝的小説としてよく知られているのが「窓ぎわのトットちゃん」です。
この作品も子どもから大人まで、幅広い世代の方に読んでもらいたい1冊です。
優しく、温かい気持ちになるだけではなく、改めて教育についても深く考えさせられます。
日本の教育が大失敗をし続けてきた結果が現状であると考えると、もっと早くにこういう基本的なところから見直す必要があったのでしょう。
学校教育が期待できない今、家庭での教育のひとつの指針にしていきたいところです。

9:細川貂々「ツレがうつになりまして。」

細川貂々さんの「ツレがうつになりまして。」はコミックエッセイになります。
映画化もされていますので、ご存知の方も多いでしょう。
今は誰もがうつ病になり得る時代です。
特別なことをしたいわけではなく、ただ最低限の暮らしをしていきたいだけなのに今の日本ではそれすらとても難しくなっています。
そういった中で抱えるストレスというのは、自分自身が思っている以上に大きいものです。
自分自身がうつにならないためにも、身近な誰かがうつになったときのためにも是非読んでおきたい1冊です。

10:エンリケ・バリオス「アミ小さな宇宙人」

エンリケ・バリオスさんの「アミ小さな宇宙人」も有名です。YouTube動画などでも紹介されることが多いそうです。
この作品では少年ペドゥリートとアミと名乗る宇宙人とのコンタクトを通して、本当にたくさんの気づきと学びが得られますし、愛の大切さを知ることができます。
この作品を世界中の人々が読めば、本当に世界が変わっていくのではないかと思ってしまうくらいの内容です。

11:ジョージ・オーウェル「一九八四年」

ジョージ・オーウェルさんの「一九八四年」も有名な作品です。
いわゆるディストピアもので、ディストピアものの礎とも言われています。
もっと平和な時代に生きていたら、「怖いなー」程度の他人事の感想で済んでいたのかもしれません。
ただ、今の時代を生きている現代人にとっては他人事ではありません。
同じようなことがすでに現実に起きているからです。
これからの世の中を生き抜くためには、こういった作品を通して危機感を持たなければいけません。

12:奥田英朗「空中ブランコ」

奥田英朗さんの「空中ブランコ」もおすすめの1冊です。
「精神科医・伊良部シリーズ」の2冊目で気楽に読むことができて、それでいて笑える作品です。
跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど取り扱っているテーマ自体はそれなりに重たいもののはずなのに、それを感じさせないのが魅力です。
「空中ブランコ」でハマったら是非その他の「精神科医・伊良部シリーズ」も読んでみましょう。

13:辻村深月「ツナグ」

辻村深月さんの「ツナグ」は死者との再会や別れをテーマにした作品です。
一生に一度だけ、死者との再会が叶うとしたら……考えただけで胸がきゅっと苦しくなります。
突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知できなかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員……明るいエピソードもあれば、暗く余韻の残るエピソードもあります。
自分だったら誰との再会を望むのかと自然に考えてしまうはずです。
また、それ以上に生きている間にしっかりと思いを伝えることの大切さも改めて痛感させられます。

14:高野和明「13階段」

高野和明さんの「13階段」は死刑制度とそれを取り巻く人間模様を描いた作品です。
死刑制度についてはいろいろな考え方がありますが、この作品では改めて人が人を裁くことの矛盾を突き付けられます。
死刑制度を考えるきっかけになるだけではなく、純粋な小説としてももちろん楽しめるような内容となっています。

15:殊能将之「ハサミ男」

殊能将之さんの「ハサミ男」は斬新なミステリー作品です。
シリアル・キラーの「ハサミ男」が次のターゲットを決めるものの、そのターゲットが自分の手口を真似てすでに殺されていました。
その真犯人をハサミ男が探すという形で物語が展開していきます。
途中までは読んでいても頭の中がまとまらないような感じがするかもしれませんが、そこから怒涛の展開が待っています。

16:阿部公房「砂の女」

阿部公房さんの「砂の女」も有名な作品です。
砂丘へ昆虫採集に出かけた男が砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められるという話なのですが、人によっていろいろな解釈ができるかと思います。
読み終えたときに、ふと自分たちもまた砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められているのではないかと考えさせられます。

17:貴志祐介「天使の囀り」

貴志祐介さんの「天使の囀り」はホラー小説です。
ただ、ホラーといっても幽霊や呪いなどの類ではなく、寄生虫の話です。
「天使の囀り」を聞いた人々が謎の自殺を遂げるところから物語が展開していくのですが、細かな描写がとにかくえぐいです。
その点では人を選ぶかもしれませんが、新型コロナウイルスというパンデミックを経験した現代人ならこのじわじわと迫ってくるような恐怖がよくわかるでしょう。

18:石黒耀「死都日本」

石黒耀さんの「死都日本」は火山の噴火をテーマにした作品です。
専門的な知識に加えて、実際の調査に基づいた内容となっていますので、やはりリアリティーがあります。
学者や専門家からも高い評価を受けており、災害対策のバイブルにもなり得る作品です。
今の日本においては戦争に巻き込まれるか、大地震が起こるのかのどちらかで考えている方も多いでしょうが、火山の噴火についてもやはり頭に入れておいたほうがいいでしょう。
「いやいや、ないない」と思っていても、実は一部の人間だけが本当のことを知っていて、真実を隠しているという可能性も十分にあります。
特に、最近ではメディアでも富士山の噴火について取り上げるケースが増えていますので、備えの意味でも読んでおきたい1冊です。
もちろん、小説としての面白さは言うまでもありません。

19:円城塔「これはペンです」

円城塔さんの「これはペンです」もおすすめの1冊です。
円城塔さんの作品は読みにくいと言われることが多く、好き嫌いもわかれやすい傾向にあります。
ただ、その中でもこの作品は比較的読みやすい部類に入るかと思います。
特に、表題作である「これはペンです」はChatGPT(チャットGPT)が大きな問題となっている今だからこそ、いろいろと考えてしまう部分もあるかもしれません。

20:田中ロミオ「人類は衰退しました」

そして、最後にご紹介するのが田中ロミオさんの「人類は衰退しました」です。
いわゆるライトノベルなのですが、基本的には優しくゆるい世界観が広がっています。
その中に散りばめられているブラックユーモアが本当にいい味を出しています。
読みやすく、面白くて、評判もいいのに話題にならない……そういったところも含めて愛すべき作品ですし、一生に一度は読んでおくべきでしょう。
それぞれのキャラクターの個性や物語の展開、伏線も抜群ですが、今読むと「これは一種の予言書なのでは?」と思わされるようなところもたくさんあり、そういった部分でも楽しめるかと思います。

たった1冊で人生が変わるかも?

回は一生に一度は読むべき、また絶対に読みたくなる人気の小説・文庫本ということでご紹介しました。
少しでも興味をひかれたものがあれば、是非手に取って、実際に読んでみましょう。
その1冊で人生が大きく変わることもあるかもしれません。

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