死ぬまでに絶対に読むべき!女性向けのおすすめ恋愛小説本・書籍20選

燃えるような恋がしたい!
女性ならばいくつになっても誰しも思うことですが、なかなか実際の生活でそんな恋のチャンスに巡り合うことってないですよね。
そこで読みたくなるのが、そのかわりといっては何ですが、恋愛気分を味わえる恋愛小説。
登場人物に自分を投影してみたり、物語の中の恋模様に恋愛の疑似体験をしてみたり、そんな甘い時間をくれるものですよね。
といううわけで今回は、そんな気分の女性におすすめの恋愛小説、集めてみました。

1|恋文(著者:連城三紀彦/新潮社)


やんわりとじんわりと、心に湧き上がる恋愛模様を描いて直木賞を受賞した恋愛短編小説。
都会に生きる男女の、当たり前の非日常のなかにちょっとだけ顔を表した非日常を舞台として起こる、数奇な恋愛模様を描いた恋愛小説です。
なにか特別なイベントのように思えてしまう恋愛というもの。
しかし、本当の恋愛というのは、そんな特別なイベントではなく、日常生活の中にふと顔を出すものだと気づかされる、そんな作品です。

2|たんぽぽ娘(著者:ロバート・F・ヤング/河出書房新社)


当たり前の日常が繰り返している、そんな錯覚に陥ってしまう人生というもの。
しかし、そんな人生の当たり前の繰り返しは、決して当たり前ではなく、どこか似たような、それでいて全く違う一日の積み重ねなのだと気づかされる作品。
そして、その違いの中に、恋という名のしおりが挟まっている。
二度とは訪れない貴重な一瞬の積み重ねの向こうにある恋という名の出来事に柔らかい感動が生まれます。

3|トラッシュ(著者:山田詠美/文芸春秋)


恋には、甘い側面と苦い側面がある。
そんな、恋をたくさんしていたころにはあたり前に知っていた感情を、ありありと呼び覚ましてくれる作品、それが山田詠美さんのこの一冊です。
物語は、リックという黒人の青年とココという女性の話。
とても変な言い方ですが、なんだかきちんと恋愛を始めて、そしてしっかりと終わらせたくなる作品です。
もしあなたが今失恋のどん底にいるならば、きっとその心に栄養を与える作品ですよ。

4|一瞬の光(著者:白石一文/KADOKAWA)


偶然の出会いが一瞬の輝きを放つ恋を生む。
普通に生きている中で偶然に出会ってしまったいわゆる勝ち組のエリートサラリーマンと、数奇な運命に翻弄され絶望的な日常を送っていた短大生。
その二人の間に生まれた、火花のような恋はただ甘いだけでも切ないだけでもない恋愛の姿。
詳しくは言えませんが、女性として読むか男性として読むかで大きく話の内容が違って見える、そんな不思議な作品です。

5|マチネの終わりに(著者:平野啓一郎/コルク)


芥川賞作家、平野啓一郎さんが描く、精緻で忘れ難い恋のお話。
恋愛をした時に感じる、世界が一変してしまったかのような錯覚と、そんな世界の中で紡いでいく自分だけの恋愛という名の物語。
恋愛ってこうだったね、恋愛ってこんな感じだったよ。
濃いというものから遠ざかってしまった大人の心に、恋というものをもう一度思い出させてくれる、そんな過去の日記を読んでいるような恋愛小説です。

6|きらきらひかる(著者:江國香織/新潮社)


本当の恋、本当の愛、本当の純愛。
アルコール依存症の女とホモセクシャルの男、セックスを必要としない女と女を必要としない男、そんな奇妙な二人が始めた夫婦生活に漂う、きらきら光る純愛。
相手に別のセックスの相手がいようと、身体を重ねなくとも、子供ができなくても。
二人の間に漂う、狂おしいまでの、涙が枯れはてるほどの愛。
邪魔なすべてをそぎ落として、愛だけを残したかのようなその恋愛の輝きに、心が突き動かされます。

7|夜の果てまで(著者:森田隆二/KADOKAWA)


見たことのない人たちの、知らない恋愛。
なのに、なぜか心のどこかで知っている気持ち、感じたことのある景色、本当になぜなのかこの恋愛を、その苦さを、その甘さを、知っている。
そんな気持ちにさせてくれる、珠玉の恋愛小説。
それは紛れもなく、人生のあるときには、きっとあなたの中にもあって恋愛という名の感情。
それを濃縮して取り出したかのような、泣きたくなるような恋愛小説です。

8|勝手にふるえてろ(著者:綿矢りさ/文春文庫)


誰もが恋愛を歓迎し、そして待ち望んでいるわけじゃない。
頭の中の妄想と自分に都合のいい世界で恋愛をして満足な拗らせ系女子が、突然降ってわいた自分を愛してくれる男性に戸惑いながらリアルを見つめていくお話。
勢い抜群、妄想爆走、そして、たまらなくキュンとくる主人公の不器用で無様で、そしてほほえましい恋の行方
時に私たちも思う、恋愛をしているのではなく、恋愛をさせられている感覚の中で突き進む、一風変わった恋愛小説です。

9|ユリゴコロ(著者:沼田まほかる/双葉文庫)


これを恋愛小説と呼んでいいのか?
そんな風に思いたくなるほど、痛々しく、苦しく、そして軽いホラーか陰鬱なミステリーのように凄惨な出来事がつづられていく作品。
しかし、間違いなく、いや、これこそが恋愛小説といえるそんな作品。
きっと途中、かなり苦しくなる部分はあるでしょう。
しかし、それでも最後まで読み進めて、すべてを読み終わったその時、あなたはこの「恋愛小説」に涙するはずです。

10|君と会えたから・・・(著者:喜多川泰/ディスカバー・トゥエンティワン)


正確にこれを恋愛小説と呼ぶかについては、意見の分かれるところです。
多分、きちんとした分類だとこれは自己啓発系の小説ということになるのでしょうが、それでもこの物語を貫いているテーマは間違いなく愛の物語。
しかも年齢を問わず、違った感覚と感動が味わえるそんなお話です。
もちろん自己啓発の目的で読むの良いと思いますが、一度恋愛小説として読んでみてください。

11|ナタラージュ(著者:島本理生/KADOKAWA)


おさえてもおさえきれない衝動もまた、恋愛の一つの形。
一人の少女が、激情ともいえる恋愛の激しい衝動にに突き動かされて踏み込んでいく、大人の恋愛の世界。
制御できない感情の中で、少女は少しづつ恋愛というものを通して成長し、そして自分を知っていくその過程は、まさに青春という言葉に集約されます。
少女のころ、何かにおびえて解放できなかった自分の心の中には、この主人公と同じような恋愛の激情が隠れていたかもしれない。

12|対岸の彼女(著者:角田光代/文春文庫)


第132回直木賞受賞作。
恋愛と同時に、そしてそれとリンクするように形を変えていくもの、それは、女の友情。
恋愛とは決して他の感情から隔絶されたところにある特別な感情ではなく、他の感情と密接に結びつき、そして女性の人生とも又大きくリンクしていく。
そして、分かたれていくかつての友情の顛末。
ココには、言い訳をしないと恋の一つもできない現代の女性の姿があるのです。

13|肩ごしの恋人(著者:唯川恵/集英社文庫)


恋と友情、そして女の人生。
切り離せないこの3つ巴の感情と概念を「対岸の彼女」とはまた別の切り口で描いているのがこの「肩ごしの恋人」です。
もちろんそのテーマも、恋愛模様も良いのですが、この作品の良さは何と言ってもキャラの魅力。
主人公二人の女性の、対照的でいてどこか似ているその性格と生き様のすばらしさは、人生に疲れたとき、きっと力ないなってくれるでしょう。
恋愛を超えた、人生のお話です。

14|100回泣くこと(著者:中村航/小学館)


タイトルで敬遠している人にはぜひ読んでほしい、素晴らしい作品。
どうもこのタイトルだと、悲恋ものを想像してしまうのですが、少なくとも涙が止まらない心が張り裂けるような話ではありません。
じんわりとしみじみと、そして答えを出さない問いかけのような小説。
激しくぶつかる情念も、止められないリビドーも、心を引き裂くような出来事もない、でも、だからこそリアル。
わたしたちが普通に経験するだろう、そんな恋の話です。

15|黄色い目の魚(著者:佐藤多佳子/新潮社)


手を伸ばすだけで、そこに輝くなにかがあったような10代のころ。
そんな誰にでもあって、誰とも違っていた青春時代の自分を、読後に懐かしく思い出し、もう一度あの時代を生きたいと思わせるそんな恋愛小説が本作。
あの頃あんなに不自由だった恋愛。
誰よりも故意に心を動かされていたのに、もどかしく不器用だったあの頃の気持、そしてあの頃の恋。
そのすべてが、ここに詰まっています。

16|よるのふくらみ(著者:窪美澄/新潮文庫)


男と女、そうなってからの恋愛に付きまとうもの、性。
愛している、好きだ、そんな感情だけではバランスが保てなくなってしまった大人の恋愛模様の中で、心と体の葛藤が道ならぬ恋へと足をすすめてしまう。
大人の恋にとって、セックスとは何なんだろう。
もちろんそれだけを主題にした小説ではありませんが、ふとそんなことを考えてしまう。
大人の恋愛小説です。

17|燃えつきるまで(著者:唯川恵/幻冬舎文庫)


恋愛につきものな痛み、失恋。
死が二人を分かつまで愛し続けた二人以外のすべての人間に、当たり前のように存在し、そして必ず通らなければいけないその失恋という儀式。
そんな失恋にスポットを当てた、失恋小説とでもいうべき作品がこれ。
一人の女性が、人生をかけて愛そうとした男と別れ立ち直るまでを描いた軌跡。
失恋してもなお、誰かを死ぬほど好きになることが、きっと悪いことではないと思える、また恋をしたくなる、そんな気持ちを肯定してくれる作品です。

18|ツ、イ、ラ、ク(著者:姫野カオルコ/角川文庫)


ちょっと変わった楽しみ方ができる恋愛小説がこれ。
もちろんストーリーの中で恋愛を存分に楽しめるのですが、小説としての読み方の面白さも存分に味わえるような作りになっています。
あまり詳しく言うと、魅力が半減なので言いませんが。
ただ、最後までしっかり読んでみてください。
あなたはきっと、恋に堕ち、そしてこの物語に堕ち、作者の思惑に堕とされることでしょう。

19|世界の中心で愛を叫ぶ(著者:片山恭一/小学館)


今の若い人には知らない人もいるらしい、不朽の第名作。
平成の一時期には、これこそが恋愛小説の代名詞といわれるくらいの大ブームを巻き起こした作品ですから、その面白さは折り紙付きです。
と、同時に、ある意味卑怯な小説。
この話の内容で、泣かないのはさすがにね、と思わせる内容ですので、泣くことを前提に泣きたいときに読んでください。
間違いなく、泣けます。それがこの小説の一番の価値ですから。

20|花祀り(著者:花房観音/幻冬舎)


恋愛の疼きの中にエロスを排除することはできません。
ある意味、ストレートにそして最も強く身体の反応を通じて恋愛を思い出させてくれるのがいわゆる肉体的な快楽。
そんな、心のときめきだけではなく、体の芯の疼きを満たしてくれるのがこの小説です。
はっきり言ってもはや官能小説といっていい物語なのですが、ただのエロ本ではありません。
切なくも狂おしい恋愛の葛藤を味わいながらも、思わず自分の身体に手が伸びてしまいそうになるくらい、心と体を揺さぶる開削。
罪悪感とともにお読みください、それも、間違いなく、恋の一部なのですから。

味わえなかった恋と知っている恋

恋愛小説の味わい方は大きく二通りあると思っています。
それは、自分が全く知らない世界の思ってみないような展開で起こる恋愛を自分の体験として味わう方法と、いつかどこかで出会ったような恋愛の姿を追体験するように味わう方法。
しかし、その両者とも、やはり誰もが一度は味わったことのある恋愛の味がするものです。
それはきっと、人間の生きる根幹に恋愛というものがあるから。
今まさに恋愛の渦中にいる人も、ずいぶんと昔にその記憶を置いてきてしまっている人も、恋愛小説を通じてその味を味わってみてください。
それを苦く感じるのか甘く感じるのか。
どちらだったとしても、それこそが、あなたの味わってきた恋愛の味なのですから。

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