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地頭力という言葉をご存知ですか?
はじめにだれが言い出したのかは不明ですが、昨今とてもよくつかわれている言葉で、いわば学校の成績に現れない基本的な思考力のことです。
知識力や学力ではなく、ゼロから物を考えたりひとつの物事を多面的にとらえる力。ビジネスにおいてはかなり重要と思われるこの力、それを鍛えられるような書籍を今回は集めてみました。
1|いま、すぐはじめる地頭力 (細谷功著/大和書房)
地頭力という言葉をだれが使い始めたのかは不明ですが、広めた人物といえば、間違いなくこの人。
いまや日本において地頭力の権威といってもいい著者の、地頭力入門ともいえるのがこの一冊です。
この本の中では『対象をゴールから考える』『全体から考える』『離れて単純に考える』という思考法を地頭力の気品的な三つの思考法ととらえそのチェックと実践を行ってくれます。
自分にはちゃんと慈雨頭力は存在するのか?
まずはその確認のためにも、日本の地頭力の権威というべき細谷功の著作を読んでみるといいかもしれません。
2|儲けはあとからついてくる ― 片岡勝のコミュニティビジネス入門(片岡勝著/日本経済新聞社)
タイトルだけを見ると何らかの儲け方のテクニックのように思えますが、そういった本ではありません・
この本に書かれているのは、いかに自分がこの人間として仕事をしていくのか、もしくは独立した思考をもって仕事の内容を達成していくのかというテクニック。
そうつまり、マニュアルの先にある、自らの地頭力を使ったビジネスの進め方というものについて書いてある本なんですね。
それは、きっとノウハウを離れた自分の立志方に通じるもの。
いかに自分だけのノウハウを作り上げるか、というノウハウについて書いてある本だともいえるかもしれません。
3|3分でわかるロジカル・シンキングの基本(大石哲之著/日本実業出版社)
地頭力、という言葉ともっと類似点の多いのが、ロジカルシンキングという言葉。
これはいわゆる「論理的思考」のことであり、何かを筋道立ててきちんと考えることができる思考法ですので、まさに地頭力といっても過言ではない考え方です。
そんなロジカルシンキングについての入門書的なものがこの一冊。
ロジカルシンキングというものに触れたことのない初心者から、ロジカルシンキングを学んでいる途中の中級者に至るまで、役に立つ指針が書かれています。
ロジカルシンキングというものの本質と、その意義、そしてその方法についての最初の部分についてしっかりとした認識が欲しい時は、うってつけの一冊といえるでしょう。
4|頭がよくなる思考術(白取春彦著/ディスカバー・トゥエンティ―ワン)
なんともストレートでわかりやすいタイトルの本。
この本は、思考力、つまり人間が物を考えるということの本質に迫りながら、その効果的な方法や効用について書いてくれる、思考の指南書のような本です。
人間が思考するということはどういうことなのか、その本質について迫りながらも、その思考法の効果的な進め方やそのことで生まれてくる、わかりやすい利益についても書いてあって、思考というものに触れる良いチャンスになります。
考えるということだけでなく、考え方に想い奇を置いているその思考法は、ビジネスだけでなく人生を良い方向に導いていくヒントにも感じられるのです。
5|私が彼を殺した(東野圭吾著/講談社)
日本の大人気ベストセラーミステリー作家「東野圭吾」その東野圭吾の一番の問題作がこれ。
なんとこの小説、推理小説でありながら、最後まで犯人が誰であるのかが明らかにならないという、異色中の異色の作品なのです。
しかし、小説の中見さえきちんと読んでいれば、自然にその犯人は見えてきます。
推理というのは、当然知識も必要にはなりますが、その大半がまさに地頭力の結晶ともいえる思考法によって導き出されていくものです。
言うなればこれは、期待のミステリー作家が私たちに出した、地頭力の問題。
そのタグ稀なる文章力をもって出されたその問題に、地頭力をフルに発揮して挑むだけでも、良いトレーニングになること間違いなしです。
6|カリスマ編集者の「読む技術」(川辺秀美著/洋泉社)
文章を読んでその意味をとらえる、つまり読解力というのは、間違いなく地頭力そのものです。
書いてある見た目の内容だけではなく、行間や、その書き方のテクニックから、書かれてある文字以上の情報をいかに読み取れるかというのは、高度な思考力に裏打ちされた技術だからです。
そんな読解力に関して、その本質を教えてくれるのがこの本。
本の中には読者それぞれの読解力を試す問題なども含まれていて、クイズ的に楽しみながら、読解力という地頭力を鍛えられます。
といいますか、読解力がなければ、地頭力を鍛える本を読んでも、中々内容がわからないかもしれないので、一番初めにこれを読むといいかもしれませんね。
7|「発見力」の磨き方(坂戸健司著/PHP新書)
思考力にしろ、ロジカルシンキングにしろ、そして今回のテーマ地頭力にしろ。
物を考えたり深く追求するためには、そこに「問題」が存在することを「発見」できなければ初めの一歩を踏み出すことすらできません。
そして、この問題を発見する力もまた、地頭力といわれるものだといって間違いないでしょう。
そう、地頭力が、なければ物事を効率的に考えるどころか、考えるとっかかりである「問題の発見」すらできないというわけなのです。
この本には、そんな問題を発見する能力についての、著者の見解が書かれています。
そしてそれは、ビジネスに置き換えるならば、ビジネスチャンスの発見にほかなりません。
それだけに、必読の書といって間違いないでしょう。
8|永遠のジャック&ベティ(清水義範著/講談社文庫)
笑いというのもまた、地頭力がないと生まれないものです。
日本のパスティッシュ小説(物まね文学)の第一人者にして、知識量と頭の良さで群を抜く清水義範が送る抱腹絶倒の一冊がこの本。
日常に存在する様々なありきたりな物を、清水文学の特徴であるその文体を真似して描きながらも、よくもまあそんなこと思いつくよなという笑いの世界にひきずりこんでいきます。
それはまさに地頭力のなせる技。
表題の『永遠のジャック&ベティ』は英語の教科書に見られる奇妙な文体をもとに、とにかく笑える作品に仕上がっています。
笑いという名の地頭力を体験するには最適の一冊です。
9|野村ノート(野村克也著/小学館)
日本を代表する名捕手であり、また、日本随一の名監督であるノムさんこと野村克也氏。
古田敦也をはじめ数々の名選手を育成し、野村再生工場といわれる、もうだめだと思われた選手を再び一流に磨き直す名伯楽であったノムさん。
そこにあるのは、当たり前と思われていることに果敢に挑戦し、正しいと感じることをかたくなに貫き通す意志の力。
そして、その根本である価値観を導き出していく、野村克也という人の優れた地頭力の発露です。
野村ノートには、そんなノムさんの考え方の在り様やその道筋がエピソードともに綴られていて、考え方の方法論を知るにはとても分かりやすい本になっています。
10|考える訓練(伊藤真著/サンマーク出版)
とにかくサクッと読めるので、空き時間にはもってこいの一冊。
地頭力を鍛えるには、とにかく普段から物を考えていなければいけない、という「考えること」の訓練に主眼を置いたこの本は、いかに現代人が考えていないのかというアンチテーゼにも思える傑作です。
世の中にはとにかく考えようと思えばあらゆるところに考えるそのきっかけがあふれている。
とくに、ネット環境の成熟で、何もかも簡単に調べてその答えを手に入れることができるようなになった現代人には、その弊害と恐ろしさをしってもらえるきっかけになること間違いなしです。
それは、より良い人生というものもし綾に入れた、考えることで見えてくる問題解決の方法と、彩のある人生を生きる方法。
ぜひ手に取って読んでみることをお勧め増します。
地頭力を鍛える方法の第一は読書
このように言ってしまうと元も子もないですが、地頭力を鍛えるには本を読むことです。
つまり、地頭力を鍛えるという効果のある本を読んでもそうでない本を読んでも、結果的に地頭力は鍛えられるということですね。
しかし、どうせ読むなら地頭力が鍛えられる本を読んだ方が効果も高いでしょう。
大事なことは書いてあることをただ知識として仕入れるのではなく、それをきっかけに思考すること。
読書は、そうするだけで、地頭力を飛躍的に伸ばせる習慣なのです。
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