農業を始める。それは一見途方もなく難しいもののように思えますが、この世にある職業の中でも、最も歴史の長い職業だけあって、そこまで難しいことではありません。しかも今は色々なツールが世にあふれてもいます。
というわけで今回は、農業をいかにやっていくかを初心者から学べるお勧めの本を紹介します。
とにかくまずは基礎知識が学べる本・書籍
1|史上最強カラー図解 プロが教える農業のすべてがわかる本―日本農業の基礎知識から世界の農と食まで(八木 宏典著/ ナツメ社)
まずは、農業というものがいかなるものかを学ばなければいけません。
頭で「農業」を思い浮かべても具体的なことはさっぱりで、漠然と「野菜とか作る仕事だろうなぁ」という人には、おすすめというか必読の一冊が、これです。
とにかくこの本は、農業というもののあらゆる概要が書いてあります。
農業についての基礎知識と「農業とは何ぞや」の答えが書かれているといっても過言ではありませんので、取りあえずまずこれを読んでおきましょう。
野菜の育て方を知ることができる本・書籍
農業を仕事としてやっていくためには、まず野菜作りになれていなければいけません。
少なくとも家庭菜園レベルのことくらいはできないと、農業を仕事としてやっていくというのは無理ですし、経験として野菜作りの基本くらいは押さえておいた方が良いでしょう。
2|図解でよくわかる 土・肥料のきほん(日本土壌協会著/誠文堂新光社)
野菜作り、いや農業の一番の基本であり、まずやらなければいけないのが「土づくり」
大資本をかけて工場野菜を作る企業を立ち上げるというのでなければ、この土づくりをないがしろにしては農業はやっていけませんので、まずこれを読んでおきましょう。
ここには、土のよしあしから肥料の種類、肥料の作り方など、土壌環境の作成の基本が書かれています。
土をないがしろにして農業はできませんから、まず必読です。
3|図解でよくわかる農薬のきほん(寺岡 徹著/誠文堂新光社)
同じく図解でよくわかるシリーズの農薬版。
中には私(俺)は有機無農薬栽培をしたいのだけど……という人もいるでしょうが、しかし、有機無農薬栽培は上級者の農業です。
まずは、基本である農薬を使った農業をやってみて、そのうえで有機無農薬を目指す方が良いでしょう。
そのためにも、農薬というものへの知識はかなり無いといけません。
農薬の知識はいわゆる化学薬品の知識で、簡単なものではないのですが、劇薬でもある農薬の上手な取り扱いは、農家には必須なのです。
知らないでは済まされません。
4|野菜栽培の基礎(農学基礎セミナー)(池田 英男、川城 英夫共著/農山漁村文化協会)
取りあえず農業をするといえば、まず進められるのがこの本。
今まで野菜作りを始めた人たちの多くが、この本を基本に野菜作りを始めていったといっても過言ではない、農業界のレジェンド的名著です。
内容はそこまで難しくありませんが、図鑑のように著見やすいということはありません。
しかし、この本を読んだことがあるのとないのでは、農業に対する理解もその後の発展も大きく変わってきます。
バイブルの様に本棚に置いておくとよいでしょう。
5|有機・無農薬でできる野菜づくり大事典(金子 美登著/成美堂出版)
ある程度や際に対する知識や育て方を理解してきたら、有機無農薬栽培に取り組んでもいいでしょう。
そんな時に、読んでおくといいのがこの本で、読みやすさわかりやすさ、実践的な知識の多さでは、右に出るものはないというくらいの一冊です。
とにかく野菜を作る際の基本中の基本がまとめられていますので、何を作る時もまずこれを読むところから始めて構わないという便利さ。
最終的に「一番読んだ本はこれ」になるはずです。
農業を仕事にするための本・書籍
さて、家庭菜園や菓子のうちで野菜作りを始めて、それなりの収穫も出たとします。
しかしそれは、あくまで野菜を栽培しているだけで、それを「農業」に昇華させるには当然「業」なのですから、ビジネスとして成り立たなければいけません。
ここからは、そんなビジネスとしての農業のヒントになる本です。
6|農で起業する!―脱サラ農業のススメ(杉山 経昌著/ 築地書館)
その性質上、何か牧歌的なイメージでとらわれがちな農業。
しかし、農業を職業として成り立たせていくためには、非常にシビアで実践的なビジネスの知識と、事務的な能力がないといけません。
この本は、そんな農業をしっかりとしたビジネスとしてとらえた一冊
そこには、普通のベンチャー企業と同じように、様々なことをプランとミッションに従って計画し成り立たせていく、そんな仕事としての農業の現実があります。
7|確実に稼げる 週末農業 副業入門(岡本 恭子著/ソーテック社)
働き方改革の影響で、副業は解禁されパラレルワークという新しい仕事の形も注目を浴びている昨今。
まさに副業として、そしてパラレルワークの一環として行う農業の形式が、本作の表題ともなっている「週末農業」という形です。
現在の仕事をいきなりやめて、いきなり農業をやるというのは、はっきり言って現実的ではありません。
農業に限らず、新しく始める仕事というのはそんなに簡単なものではなく、また、ギャンブルでもない限りそんな勝負はしない方が身のためです。
しかし、本職をつづけながら、週末だけは農業という週末農業ならば話は別。
週末農業で農業の基礎知識を付け、そして、段々とそれ一本に絞っていくためにも、この本でしっかりと学んでおくとよいですよ。
8|小さく始めて農業で利益を出し続ける7つのルール―家族農業を安定経営に変えたベンチャー百姓に学ぶ(澤浦 彰治著/ダイヤモンド社)
立派な個人事業主であり、一つの経済活動の基点となる農業は、転職ではなくいわゆるベンチャー起業です。
そんな、究極のベンチャーともいえる、農家としての一本立ちに道筋をつけてくれて、実体験を元とした知識を授けてくれるのが本書。
ただの農家どころか野菜くらぶ(http://www.yasaiclub.co.jp/)という、農家の独立支援もやるような大規模農園の主である著者の経験は、まさに農業ベンチャーそのもの。
しっかりとした商売の本道に基づきながらも、しっかりと農業の基本も抑えていくためのまさに生きた知識。
こういった、農業をベンチャーとしてとらえることができるか否かが、大きな分かれ道になるのです。
しっかりと農業をやっていくために
農業というものに対する認識、土や野菜作りの基本、そして、商売のやり方。
このどれが書けても、農業従事者として、独り立ちしてお金を稼いでいくことはできません。
農家も独立した個人事業主である、という事実をしっかりと踏まえて、よりより農業ライフを送っていってください。
コメントを残す