農家が選ぶ!家庭菜園・自家栽培に関するおすすめ本・書籍6選【初めての野菜づくりとは?】

おいしい野菜を食べたい!
そんな風に思った時、高級スーパーに買いに行くよりも、安くて楽しい経験もついてくる方法、それが家庭菜園ですよね。
しかし、いきなり家庭菜園といっても、なかなか簡単にその方法がわかるわけではありません。
野菜作りは簡単そうに見えて、そのノウハウやテクニックを知らずに挑戦してもうまくいくものではないのです。
そこで今回は、おいしい野菜をおいしく作るための家庭菜園づくりの前にぜひ読んでおきたい本を、皆様にご紹介します。

1|有機・無農薬でできる野菜づくり大事典(著者:金子美登/成美堂出版 )


せっかく家庭菜園をやるのだから、やはり有機無農薬に取り組みたい。と言いう人はかなり多いことでしょう。
もちろんその気持ちはよくわかります、何もスーパーで売られているものと同じように野菜を造るのでは、新しく家庭菜園に挑戦するメリットも減ってしまいますからね。
そんな有機無農薬栽培に挑戦しようとする人におすすめなのが、この本。
有機無農薬栽培をしようとしている人にとっては、プランター野菜から本格的な農業に至るまで、バイブルといってもいいような本です。
ある意味これ一冊で事足りてしまうといっていいほどしっかりとした内容の本ですので、初心者の頃はもちろん、中級者上級者となっても手放せない辞典のような役割を放たしてくれます。
もちろん、有機無農薬栽培に挑戦しない場合でも、野菜作りの基礎についてしっかりと書かれている本ですので、一冊持っていて損はありません。
今から家庭菜園を始めようとしている人は、取りあえずこの本を買うことから始めるといい、そんな風に言い切ってしまえるほどの、名著です。

2|図解で良くわかる土・肥料の基本(著者:日本土壌協会/誠文堂新光社)


農業の基本は、野菜作りではなく、土づくり。
どんな野菜も、しっかりとそれ用の土を作ってやらない事には、適切な時期に種をまき適切な肥料をやっても気トンと育つということはなかなかありません。
また、適当な土づくりの結果生まれてくる野菜は、適当な味です。
人間にとって、衣食住という基本3要素がありますが、ある意味土というのは野菜にとってこの衣食住のすべてにかかわってくる要素なのですから、ここを適当にやっていては、いい野菜は作れないのも道理です。
しかも、野菜作りを極めていくと、最終的にたどり着くのは、この土づくりだったりもします。
どの様な方法でどんな土を作っていくのか、どのような土づくりを通じてどのような野菜の完成形を目指して行くのか、といった家庭菜園の深い楽しみは、この土づくりに行きつくことが多いというわけです。
この本は、そんな土づくりの基礎について学べる本。
一般常識とはかけ離れたところにある、よい土を作るという作業において、そもそも良い土とは何なのかという所からはじまるこの本は、まさに、土づくりの手引書。
化学肥料や有機肥料の特徴、肥料づくり、肥料選び等々、土を作っていくための基本的なことのすべては、ここにしっかりと書かれています。
最後までこれ一冊というわけではありませんが、取りあえずこれがあれば土の基本はしっかりと押えられるうえに分かりやすさでもピカ一。
ぜひ一冊持っておきたい本の一つです。

3|図解でよくわかる農薬のきほん(著者:寺岡徹/誠文堂新光社)


土づくりが野菜作りの楽しさの代表なら難しさの代表が、この農薬。
もちろん有機無農薬栽培をする人にとっては必要なのない本のように思われますが、そうは簡単にいかないのが野菜作りというもの。
いくら作り手が有機無農薬栽培をしたいと思っていても、病気や害虫は一気に広まり、さすがに農薬を使わないと対処できないような状態に瞬く間になってしまうこともあるのです。
そんな時は、たとえ有機無農薬を目指していても、農薬を使わざるを得ませんよね。
ところが、農薬というのは平たく言えば殺虫剤のようなものですから、その薬品としての成分には取り扱いに注意しなければいけないものがたくさんあります。
この時期に農薬をまいてはいけないですとか、この農薬はあまり使い過ぎてはいけないなど、薬品だけあって色々な知識が必要であることは確かなのです。
そこで、役に立ってくれるのがこの本。
いわゆる図解でよくわかるシリーズの農薬バージョンなんですが、この本を読めば基本的な農薬の使い方だけではなく、農薬豆知識に至るまでしっかりと網羅して知識にすることができます。
それこそ、農薬の定義というものから、現在の日本の農薬事情、そして農薬の歴史までわかるのですから、知識量としては申し分ない一冊となっているのです。
ただ、個人的には農薬の使い方は経験則がものをいう分野でもあると思っています。
全てをこの本に頼るというより、農薬を使用するときに、ガイドブック的な感覚でこの本でその使用上の留意点などを一度確認しておくなどの使い方がいいと思いますよ。

4|ベランダ畑―庭がなくても野菜が作れる!(著者:藤田智/家の光協会)


一口に家庭菜園といっても、その規模は様々。
空いている耕地を持っている人もいれば、広いお庭で野菜を作る人もいますし、ちいさなの庭に可愛い畑を作ってという人ももちろんいらっしゃいます。
しかし、そんな風に土地を持っていない人にとっては、プランター栽培こそが家庭菜園そのもの。
そして、プランター栽培でも、しっかりと家庭菜園として、野菜を育て収穫しそれを食べるという楽しみをを味わうことはできるのです。
そんなベランダで行うプランター栽培のやり方について、初心者でもわかりやすく説明してくれているのが本書。
特に、今家庭菜園業界、中でもコンテナやプランターで作る野菜のトレンドをしっかりとおさえて、そのトレンドの中から栽培種を選んでいくれているのはとてもうれしいですよね。
しかも、ただそんな種類を教えてくれるのではなく、種類別の育て方、病害虫対策、肥料、そして栽培を行うベランダの環境の作り方までしっかりと網羅してあってこれ一冊でベランダ栽培に関しては何の問題もなくできる、というレベルでの充実ぶりです。
また、あったら嬉しい便利グッズの等の紹介もしてくれているので、楽しくて失敗しないベランダ菜園づくりという点で、本当によく気配りの行き届いた一冊になっています。
自分の家には農地がなく、レンタル農園なども遠くにしかないから、家庭菜園をあきらめていたような人にとっては、まさに救いの一冊になりえる本書。
お庭がなくてあきらめかけている人にこそ、読んでほしい一冊です。

5|NHK趣味の園芸 やさいの時間 藤田智の 野菜づくり大全(著者:藤田智/NHK出版)


同じく藤田智先生の一冊。
NHKの趣味の園芸で人気を博している、いつも笑顔の優しい藤田智先生は、その野菜作りのノウハウにおいて日本でも第一人者といってもいいレベルの人物。
特に家庭菜園においては、トップランナーといっても間違いはありません。
そんな藤田智先生が、家庭菜園の方法とその楽しさ、そしてなんとそこで収穫した野菜のレシピまでを乗せた本が本書になります。
基本的なトマトやジャガイモはもちろんの事、青汁の原料にもなるケールや、コールラビといったなかなか珍しい野菜まで、その育て方から料理の仕方まで乗っているのですから、本当にお得な一冊。
しかもそれを家庭菜園のトップランナーが教えてくれるのですから、家庭菜園本の決定版といっても間違いありません。
もちろん、本書を買う人のほとんどは、家庭菜園に興味がある人や、家庭菜園を始めようと思っている人なのですが、そこは人気の藤田先生。
藤田先生の個人的なファンがファンブックとして買うこともあるというのですから驚きです。
もちろんNHKの趣味の園芸で行ってきた内容が月刊で刊行はされていたのですが、ある意味これはそんな月刊誌の集大成のようなものですから、これさえあればその辺もしっかりカバーできます。
家庭菜園にはまってしまった人も、そして、藤田先生にはまってしまった人にもお勧めで、農業を楽しくしてくれる藤田ワールドの一端に触れるために買ってみてもいいかもしれません。
そんな、楽しくもためになる一冊です。

6|かんたん!水耕栽培 土を使わないはじめての野菜づくり(著者:中島水美/新星出版社)


最後に、家庭菜園と読んでもいいのだろうかという変わり種を一つ。
昔、小学生の頃にみなさんもやったことがあると思いますが、ヒヤシンスやチューリップを土を使わずに水だけで透明な花瓶に入れて栽培したことがありますよね?
そう、そんな水耕栽培を野菜でやろうというのが、この本の趣旨。
しかも、専門的な道具を使うというのではなく、ペットボトルの中に水を入れてトマトなどの野菜を栽培していこうというk、変わり種中の変わり種な一冊です。
つまり、もはやベランダ菜園ではなく、室内菜園といってもいい栽培方法。
そういう意味では、しっかりと野菜を作り収穫してという目的だけではなく、お子さまの夏休みの宿題や自由研究にもきっと役に立つ一冊になることは間違いありません。
それどころか、大人が科学実験をしているような楽しい気分になってハマってしまう事もあり得る栽培方法。
先ほども紹介したように、使う材料もペットボトルに発泡スチロールの箱、家に余っている様々な廃材でも代用できると説明されているのですから、初期投資費用もほとんどかかりません。
個人的には、普通の農法では決して見ることのできない、力強い根の生育までもがしっかりこの目で見ることができるので、野菜のパワーを感じる栽培方法としては、これ以上ないといえるかもしれません。

家庭菜園は楽しい。

野菜作りは難しくて、素人は簡単に手を出せない。
それはある意味真実ですが、ある意味大きな間違いでもあります。
そう、そっれを職業としてやっていくのは、かなり大変な話ですが、家庭菜園として楽しむのであれば、けっこう誰にでもできちゃうものなんですね。
しかも、家庭菜園は楽しい。
食べ物ができるまでの過程から食物の大切さをうんぬんというのももちろん素敵なことですが、ただ単に楽しい事として、チャレンジしてみることをお勧めします。

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